『主食』高騰トリプルパンチ「原材料価格が2倍」

コメの価格は、いつ値下がりするのか?
農林水産省が4月18日に発表した3月30日時点での備蓄米の販売状況によると、小売店が仕入れた備蓄米の量は426トン。初回放出分14万2000トンのわずか0.3%で、一般家庭にはほとんど届いていないことが明らかになった。
「原因は農水省が転売を防ぐため、卸業者間での売買を規制したことにある。結果、流通ルートが限られ、地方や中小のスーパーは仕入れが難しくなった。
最近、ルールを緩和したとしていますが、流通業者は『農水省の対応は後手後手』と憤っている。ゴールデンウイークが明け、コメの価格は落ち着くという楽観論もありますが、価格が下がるのは6月から7月だと思います」(流通ジャーナリスト)
コメの高騰は味噌の製造にも大きな影響を与えている。
味噌には大豆に麦麹を加えた麦味噌、大豆のみを原料にした豆味噌があるが、国内生産の約8割は米麹を使用した米味噌だ。
全国味噌工業協同組合連合会によると、業界全体の米の使用量は7万トン前後。100円上がれば、業界全体で70億円。200円アップで140億円上昇する計算だ。
「米味噌が出来上がるのは、まさに今。各蔵元から値上げの要請がきていますよ」(味噌販売業者)
コメ、味噌に加えて、海苔もここ数年、不漁が深刻な問題になっている。
海苔の一大名産地の九州・有明海の有明海苔は原材料価格が2倍に高騰。昨年の全国収穫量は3割以上減少し、さらに今年は例年の3割しかとれない予想もあるほど。
「海苔は不漁だけではありません。本来の海苔は黒々としているんですが、“色落ち”といって黒くならず、見た目も風味も落ちる傾向になっている」(東京・豊洲市場海産物販売業者)
コンビニ最大手のセブンイレブンは4月15日から一部のおにぎりの価格を値上げした。コメの影響と思いきや、海苔の価格高騰が原因だった。
「コメ・味噌・海苔のトリプルパンチ。朝・昼・晩の和食にも影響が出るのは必至です」(フードライター)
コメは日本社会の根幹だ、と週刊実話WEBが報じている。
編集者:いまトピ編集部