コウメ太夫、思いがけずシングルファーザーに「心苦しかった。」

芸人として大ブレイク後に結婚し、子宝にも恵まれた。ところが、「チクショー!!」と嘆く間もない突然の離婚劇。思いがけずシングルファーザーとなったのは、コウメ太夫(53)である。
─離婚をして、親権が自身のほうへ移動するまでに1年以上かかった。子供が戻った時の気持ちは?
コウメ とにかくうれしかった。2歳半ぐらいで帰ってきて、初めて「パパ」ってしゃべったんです。それが忘れられません。
─育児と仕事の両立は大変だった?
コウメ よく聞かれるんですが、実はそうでもなかった。おしめも替えていましたが、ドラッグストアで買ってきて、シールをピタってやるだけ。誰でもできますよ。ただし、営業が入った時は大変でした。バカみたいに朝早く起きて、荻窪から新宿の保育所に預けに行きました。その新宿が遠く感じるし、息子は泣いちゃう。毎回、心苦しかった。
─ずいぶん懐いていたんですね。小さい頃はよく遊んだ?
コウメ プラレールでいろいろ作ったり、絵本を読んだり。休みの日には大型プールや釣り、中でもアンパンマンミュージアムにはよく行きました。
─教育方針は?
コウメ「人様に迷惑をかけるな」ぐらいかな。あとは好きなことを追求すればいいんじゃないのかなと。息子は他人に流されず、自分の考えを持っています。気づいたら将棋や数学が好きで、数学を研究したいのだと。
─現在、息子さんは高校3年生。親子ゲンカは?
コウメ ケンカは息子が中学生くらいの時に1度だけ。「いずれ離れちゃったりするの?」って、不安で聞いちゃったんですよ。「けっこう、俺、面倒見てるよね~」なんて続けたら、息子がイライラし始めて「そんなの、いちいち聞くな」と。「なんだ、その口のきき方は、コノヤロー!」ってなっちゃった。次の日、「俺もその話は控えるけど、親にそういう口をきくのは、やっぱりおかしいぞ。とりあえず、1回謝ることも覚えようか」って話をしました。
─息子の前で、カッコいい父親を演じたことは?
コウメ 僕は勉強ができなかったけど、息子は逆で「お前はなんでできるの?」ってところから入っているので、あまりカッコつけることはないですけど、番組でウケた動画を見せたことはありました。そしたら「パパはしゃべる芸人じゃないから」と烙印を押されてしまって。陣内智則さんのネタを見せて、パパとどっちが面白いかって一応聞いてみたら、「陣内さん」って言うんですよ。僕は返す言葉もなく、1週間ぐらい悩みましたもんね。
─もし息子さんが「芸人になりたい」と言ったら?
コウメ びっくりですけどね。「売れなかったら、一生アルバイトだからね。それでもいいの?」って諭すかもしれません。今は「大学院に行く」と言っていますが、どっちにしても大変なことに挑むことになる。40歳ぐらいまで全然稼げない可能性も‥‥。ずっとお金がかかるじゃんと、恐れています(笑)。
コウメ太夫:1972年、東京都生まれ。芸人、俳優。大学卒業後、大衆演劇の劇団員を経て、2005年、ネタ番組「エンタの神様」で大ブレイク。その後、低迷期を経て再ブレイク。現在は、息子と実母と3人暮らしをしていると、エンタナビは報じた。
編集者:いまトピ編集部