2025/5/20 10:42

ステーキ店「倒産」2年連続で過去最多を記録

足

輸入牛肉価格の高騰の影響で、ステーキ店の倒産や牛丼チェーンの値上げは避けられそうにない。

帝国データバンクによると、2024年に倒産したステーキ店は13件。2年連続で過去最多を記録した。

個人店や小規模店の廃業や閉店を含めると、実際にはさらに多くのステーキ店が市場から撤退している。

ステーキ店の経営を苦しめている要因は、使用される外国産牛肉の値上がりに歯止めが掛からない点にある。

総務省の小売物価統計調査を基にした推計では、米国産や豪州産などの輸入牛肉価格は、’24年の平均で100グラム当たり366円。コロナ禍前の’19年比で24%も値上がりしているのだ。

「安かった米国産が、干ばつによる飼料価格の上昇などで生産コストが上がりました。ステーキ店ではセットでサラダも提供されますが、昨年は野菜も高騰し、ダブルパンチで経営が厳しくなっているんです」(経済ジャーナリスト)

一方、輸入牛肉を使用している牛丼の大手チェーンの𠮷野家は4月10日に牛丼大盛など一部商品を値上げした。

その理由について、同社は原材料費や人件費の高騰を挙げている。

「𠮷野家が牛丼に使用しているのは、米国産のショートプレートと呼ばれるバラ肉です。牛1頭当たり約10キログラムしか取れない希少な部位ですが、赤身と脂身が多いことから、赤身肉が好まれる米国では肉扱いされてこなかった。
しかし、牛丼には赤身と脂身のバランスが合うとして、𠮷野家は米国の大手食品加工業者と契約。大量に輸入して日本国内で牛丼の提供を始めたのが始まりです」(同)

折からの米国産牛肉の高騰に加えて、トランプ米大統領が相互関税を表明。今後の日米交渉次第では、さらなる影響が避けられない。

「米国では若齢牛をカナダに送って育て、本国に戻す形で牛を育てる場合が多い。トランプ関税はこのシステムを崩す可能性があります。結果、米国産牛がさらに高騰することが予想され、牛丼チェーンにとっては最悪の状態が待ち受けている」(同)

何とも“肉”い話だと週刊実話WEBは報じている。

値上げが“肉”い! 輸入牛肉大幅高騰でステーキ店の倒産が過去最多に/サマリー|週刊実話WEB値上げが“肉”い! 輸入牛肉大幅高騰でステーキ店の倒産が過去最多に/サマリー|週刊実話WEB

編集者:いまトピ編集部