結局、何が言いたいのか…「小泉進次郎大臣」

「令和のコメ騒動」の新たな展開は、5月26日、小泉進次郎農林水産大臣による政府備蓄米の随意契約売渡価格の公表から始まった。
国が示した売渡価格は玄米60キロで、令和4年産が1万1010円(税別、以下同)、令和3年産は1万80円となる。業者マージンを乗せない想定では、消費者向け小売価格は5キロあたり約2000円の試算だ。従来必須だった買戻し義務も撤廃され、市場への一斉放出がにわかに現実味を帯びてきた。
今後の焦点は、今回の備蓄米放出によって店頭価格がどれだけ押し下げられるかだろう。価格帯として示された2000円は、すでにネット通販や一部スーパーの相場に近いため、需給バランス次第ではさらなる下落も見込まれている。
そんな中、注目を集めたのが、小泉氏の「小泉構文」だった。
「備蓄米は倉庫で年を重ねるほど会計上の価値が下がる」
こんな「会計理論」を持ち出し、購入当初の1万1000~1万2000円が、「減価償却され、だいたい1万円くらい」で売り渡せると説明したのである。これには、《そもそも米に減価償却ってあるの》といった疑問が噴出し、「小泉構文」がトレンド入りすることに…。
以前から言われる「小泉構文」とは、端的に言えば「前提説明→結論」のフレームを、あいまいな会計用語や専門用語を交えてひたすら長く語るなど、まるで冗長な数学の証明のような語り口を揶揄したもの。要点は最後に現れるものの、前置きが長いため、聞き手には主旨が伝わりにくく、「結局何が言いたいのか」となってしまうのが特徴だ。今回の「減価償却」発言もまさにこのパターンに当てはまる。
ただ、「小泉構文」は揶揄の対象になりつつも、《官僚の作文とは違う》《率直さが好感》という評価も多い。とはいえ、庶民にとってはそんな構文の読解より、政策の実効性こそ重要に違いないと、アサ芸ビズは報じた。
編集者:いまトピ編集部