西武が所沢から撤退か

日本ハム・新庄剛志監督の「情報レーダー」がビビビ…! 西武ライオンズの「岐阜への本拠地移転」情報をキャッチした。巷間伝わるように埼玉・所沢から撤収なのか。背景にプロ野球の「東・中・西」の3地区改編が…。
西武低迷の理由はベルーナドーム?
今季のパ・リーグは6月5日現在、首位の日本ハムを昨季最下位の西武が僅差で追走するサプライズ展開。
オープン戦2位の西武のポテンシャルは本物で、今井達也、隅田知一郎が防御率トップと最多勝、抑えの平良海馬が最多セーブと“西武特急”が快走を続けている。
「どん底が続いた西武を蘇らせたのは、所沢撤収の動きが何より大きい。球団存続の危機感と新天地への期待がない混ぜになり、チームに一体感が生まれた」(西武担当記者)
実は、西武の本拠地移転は開幕前から話題になっていた。事の発端は野球解説者・江本孟紀氏の提言――。
今年3月、江本氏は自身のYouTubeで、西武低迷の理由をホーム球場「西武ドーム(ベルーナドーム)」にあると分析。
屋根だけの“名ばかりドーム”で、空調が利いていないため、春と秋は寒く、夏は暑い。これが選手の足かせになっていると指摘。そこで「本拠地を名古屋に移したらどうか」と提案。
続けて「名古屋の人口だったら2球団あってもいけそうだし、パ・リーグがいると面白い。(西武ホールディングスは)岐阜、滋賀でも事業をやっており、違和感はない」と力説した。
これに速攻で反応したのが、日本ハムの新庄監督だ。
「あのドーム球場は、めっちゃ寒くて暑い上に、遠い。(江本氏案は)いいアイデアだと思う。名古屋寄りの岐阜に球場を作ったら、選手たちも楽になる」とエールを送っていた。
これに西武ホールディングスの関係者は「球場を移転すれば球団を持つメリットがなくなる。彼らの発言は身売りをしろと言っているようなもの」と激怒したが、それも当然だ。
西武鉄道が1978年に福岡に本拠地があったクラウンライターの経営権を買収したのは、西武線沿線の所沢に新球場を作り、この地域の開発と活性化を図る戦略からだ。
球団は西武沿線住民の象徴的な存在であり、人気も高い。所沢撤収は考え難い。
しかし「火のない所に煙は立たぬ」のことわざ通り、岐阜・愛知方面ではライオンズ移転説がしきりにささやかれている。
岐阜県は官民連携で球団誘致をPR
岐阜県は「清流の国ぎふスポーツ推進計画」を策定。プロサッカーのFC岐阜、プロバスケットの岐阜スゥープスの成功をモデルに、高山市にプロ野球対応の新球場(収容・1万人)を建設中。官民連携で球団誘致を進めている。
「岐阜県は名古屋市と距離が近いが、半導体のイビデン、電設資材の未来工業、プラスチック製品製造業のタナック、 十六フィナンシャルグループ(十六銀行)など独自色の強い経済圏を形成しており、資金力はドラゴンズの中日新聞グループを上回る。
西武も岐阜県内で路線バスや不動産事業を展開しており、本拠地を移しても身売りではなく移転で済み、メンツを保てる」(プロ野球アナリスト)
現に西武ホールディングスは、2024年度から不動産事業を核としたビジネスモデルに変えることを宣言。
人口減少と高齢化により、西武鉄道の乗客数減少を見込み、不動産・投資戦略、M&Aにシフトしている。
大株主の外資ファンドの意向とみられるが、西武ドームの老朽化と改修費負担回避の狙いもある。
受け入れ側の岐阜側は、新球場をファーム本拠地で活用し、岐阜市の長良川球場(収容・2万2030人)に一軍本拠地を招致する計画という。
その流れの中で「西武が今季中に飛騨市出身の中日・根尾昴をトレードで獲得」との情報もある。
西武OBで岐阜市出身の和田一浩氏を将来の監督に見据えるのもそのためだ。
そんな渦中のプロ野球界に、ビッグニュースが飛び込んできた。
5月28日付けのサンケイスポーツによると、早ければ来季からプロ野球の二軍がイースタン、ウエスタンの2リーグ編成から東、中、西地区の3リーグ編成に組み替えるという、球界再編の動きだ。
二軍再編案からも「移転計画」がプンプン
’24年にくふうハヤテ(静岡)とオイシックス(新潟)がファームリーグに新規参加し、各球団の遠征費を削減する目的から二軍のイースタン、ウエスタンの2リーグ編成を東地区(西武、ヤクルト、日本ハム、ロッテ、楽天、オイシックス)、中地区(巨人、DeNA、くふうハヤテ、中日)、西地区(阪神、オリックス、広島、ソフトバンク)の3リーグ編成に組み替える。
「東地区だけ6球団で、他地区は4球団ずつ。しかも東京が本拠地のヤクルトと巨人が東と中に分かれ、東地区には今後、ファーム拡大で宇都宮(栃木ゴールデンブレーブス)が加わる可能性がある。どう考えてもいびつな編成」(東地区の球団関係者)
そこに透けて見えるのが、西武の岐阜移転とファームリーグ中地区への配置換えだ。
近親者が名古屋にいる江本氏は、その情報をいち早くキャッチし、「西武名古屋周辺移転」をすっぱ抜いたのだ。
監督就任4年目の新庄氏は、今季は「勝負の年」。優勝を勝ち取るためなら、どんな手だって使う。
西武に本拠地移転のアドバルーン爆弾を放ったのも、インスタで根尾のトレードを煽ったのも、西武ベンチを動揺させるのが狙い。第3、第4の爆弾も用意しているというと、週刊実話WEBは報じた。
編集者:いまトピ編集部