2025/6/11 15:37

引退から14年、復帰の可能性は

足

元タレントの島田紳助氏が、大阪で開催されたプロボクシング興行にサプライズで登場した。これをきっかけとして、7月にもスタートするダウンタウンの会員制動画配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮)」への出演の可能性が浮上している。引退から14年が経過した紳助氏だが、盟友・松本人志のために「お笑い復帰」するのかどうか。お笑い事情に詳しい識者にその可能性などを分析してもらった。

紳助氏は5月24日、元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏がプロデュースしたプロボクシング興行「3150 × LUSHBOMU vol.6」でリングに登場。興毅氏が「亀田家がバッシングに遭っていたとき、エールを送ってくれた男がいます」などと紹介すると、紳助氏は「亀田家が大変やったときのことを興毅といつもしゃべってて。いま、興毅が泣いている姿を見て、もらい泣きしてました。亀田家最終章、絶対に来なあかんと思って立ち会わせてもらいます。最後まで感動させてください」などと激励した。

紳助氏は2011年に暴力団関係者との親密交際を理由に芸能界を引退したが、これまでも何度か公の場に登場している。

2020年には、親交が深かった歌手のmisonoのYouTubeチャンネルに出演。当時、misonoはがんになった夫の治療費を工面するために苦心しており、紳助氏は「俺もなにかできることがあれば」とカンパ名目でYouTube出演を提案したとされている。

また、2021年には『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)で共演していた上地雄輔のYouTubeチャンネルにカメラマンとして“声だけ”で出演。同年には、元雨上がり決死隊の宮迫博之のYouTubeチャンネルにも電話で出演している。タレント時代に仲の良かった相手のためであれば、表舞台に出ることはあり得るようだ。

松本と紳助氏は日本テレビ系『松紳』(当初のタイトルは『松本紳助』)などで共演し、互いに才能と実力を認め合っていた仲。となれば、長らく活動を休止している松本にとって復活を懸けた大勝負となる「ダウンタウンチャンネル」を盛り上げるため、紳助氏が出演してもおかしくない。今回のリングでの“マイクアピール”が、その布石ではと見る向きもあるようだ。

実際、紳助氏が「ダウンタウンチャンネル」に出演する可能性はあるのか。それに伴って14年越しの「タレント復帰」という流れになることはあるのか。お笑い事情に詳しい芸能ライターの田辺ユウキ氏はこう分析する。

「出演する可能性は高いと感じています。『ダウンタウンチャンネル』制作陣は特に紳助さんをなんとかして登場させたいと考えているのではないでしょうか。紳助さんが出てくるとなれば当分の間、それだけでネットでは『ダウンタウンチャンネル』が話題になるでしょうから、プロモーションという意味においても大きな効果をもたらすと思います。紳助さんはこれまで、上地雄輔さん、misonoさんら可愛がっている後輩のために一肌脱いでこられました。

そうやって深い関わりを持つ方のために、スポット的に出演する分にはそれほど抵抗はない気がします。ただ、あくまで『友情出演』にこだわると思います。紳助さんは非常にクレバーですし、ご自身の価値を認識されていらっしゃる方。そういった希少価値のもとで『ダウンタウンチャンネル』などに出演するから、話題になる。しかし本格的なタレント復帰となると、当然ながら希少価値は薄らぎます。ですから『出すぎず、出なさすぎず』のバランスをうまくとって、やっていくのではないでしょうか」

今までと同じようにゲスト出演となる可能性が高そうで、現段階ではタレント復帰の線はかなり薄いようだ。紳助氏がタレント復帰しない事情について、田辺氏は「希少価値」とは別の観点からも指摘する。

「紳助さんが引退された14年前より、コンプライアンスはより厳しくなっている。一部では、いまだに紳助さんが現役だったときの振る舞い方などに疑問の声が上がっていたりします。タレントとして本格的に復帰した場合、そういった過去が蒸し返され、ダメージを負う可能性もゼロではない。

また、芸能界には『反島田紳助』ともいうべき立ち位置のベテラン芸人らがいると以前から噂されています。業界の各関係者としても、そういった方々の態度をスルーするわけにはいかない。紳助さんたちの世代は昔ながらの考え方もあるでしょうし、タレント復帰となると、関係者によってはいろいろ仁義を切る場面も出てくるはず。紳助さん自身、そこまでして復帰にこだわるとは思えないので、タレント復帰の可能性は限りなくゼロに近いように思います」

タレント復帰は難しいとしても、「ダウンタウンチャンネル」に紳助氏がゲスト的に出演すれば、ダウンタウンとのトーク番組や松本との『松紳』復活など、さまざまな展開が予測できる。田辺氏はこう期待を寄せる。

「お笑いファンとしては、ダウンタウンと島田紳助さんの絡みは見てみたい。もしチャンネル内で紳助さんの番組・企画を誕生させるなら、シンプルに『時事ネタを切る』みたいな内容になると思います。逆に今の若手芸人を紳助さんに絡ませても、みなさん萎縮するでしょうし、お笑いファンとしてもそういう若手芸人たちの姿はあまり見たくない。

ですので、粗品さんの『1人賛否』じゃないですが、『島田紳助番組』が実現するならワンマンプレーに近い体制で進行するのではないでしょうか。もしくは、ダウンタウン、オール阪神・巨人、上沼恵美子さんら超大物だけで固めたトーク番組などもよさそう。あえて視聴者層の設定を上にしたものでやっていく方がベターな気がします」

その一方、田辺氏は紳助氏の起用と「ダウンタウンチャンネル」の方向性の兼ね合いにこのような懸念も示す。

「『ダウンタウンチャンネル』は、ダウンタウンに関連するコンテンツを多数配信する予定とはいえ、世界的なコンテンツを目指すと聞いてます。海外ウケも狙っていくプラットホームであるにもかかわらず、いかにも日本の芸能界的な発想のものを作るのは、個人的には『どうかな』と思います。

日本のお笑いは、海外のマーケットでは『ジャパニーズクレイジーショー』という、一つのジャンルになっています。多額の予算と会員を集めて立ち上げられる『ダウンタウンチャンネル』に望まれるのは、視野の広いものであり、また日本のお笑いが海外でどれだけ通用するのかという可能性への挑戦。ドメスティックな番組や企画はあくまで一部のものとして、広い視野を持ったチャンネルとして発展を遂げることを期待しています」

とのことだとサイゾーオンラインは報じている。

島田紳助、盟友・松本人志のため一肌脱ぐ? 「ダウンタウンチャンネル」で14年ぶり“復帰”の可能性 | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト島田紳助、盟友・松本人志のため一肌脱ぐ? 「ダウンタウンチャンネル」で14年ぶり“復帰”の可能性 | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト

編集者:いまトピ編集部