緊急警告『旅番組』危険性

クマによる悲惨極まる人身被害が、連日のように報じられている。
日本列島にはヒグマ(北海道)とツキノワグマ(本州以南)が生息しているが、北海道福島町では7月12日、新聞配達中の52歳の男性が、ヒグマによる食害で死亡するという痛ましい事件が発生。7月4日には岩手県北上市で、81歳の女性が自宅に侵入してきたツキノワグマに襲われたとみられる死亡事件が起きている。
連日の目撃情報と、多発する人身被害。街中を平然とウロつくアーバンベアの異常な増加を含め、昨今の日本列島はまさに「クマだらけ」の様相を呈しているのだ。
「出没の頻度をはじめとして、地域によって危険度の濃淡はありますが、今や日本国内にクマの襲撃から逃れられる安全な場所は存在しません」
クマの生態に詳しい専門家はこう断言した上で、テレビの旅番組ロケに潜む「命のリスク」について、次のように警鐘を鳴らしている。
「最近は歩いてゴールを目指す旅番組が人気を博しているようですが、オンエアされた番組を見ると、クマの頻出地域でロケが行われているケースをしばしば目にします。当然、ロケバスなどの車両を伴走させながらの撮影なのでしょうが、クマが物陰から急に飛び出してきたら、対処のしようがありません」
歩いてゴールを目指す旅番組といえば、サンドウィッチマンの「帰れマンデー見っけ隊!!」(テレビ朝日系)や、路線バスを乗り継ぎながら、時には長距離を歩く「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W」(テレビ東京系)が有名だが、電動バイクで旅をする「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」(テレビ東京系)などのロケにも、同様の危険性があるという。専門家が続ける。
「とりわけ薄暗くなった寂しい峠道などを歩いたり、スピードの遅い電動バイクで走ったりするのは危険です。日没後はクマが活動活性を上げる時間帯であり、タレントやスタッフがクマに襲われるリスクは高まります。それこそ人身被害が起きてからでは手遅れとなりますから、関係者は専門家からの緊急警告として、真摯に受け止めていただきたい」
ちなみにゴルフの国内女子ツアー「明治安田レディスゴルフトーナメント」(7月17日~20日、宮城県富谷市・仙台クラシックゴルフ倶楽部)をめぐっては、7月16日に行われたプロアマ戦でクマ目撃情報が出たため、第1ラウンドが中止に。18日以降も無観客開催で、72ホールから54ホールへと競技が短縮されている。
クマの脅威は番組制作の現場、そしてスポーツ競技にも、不気味な影を落とし始めているのだとアサ芸プラスは報じている。
編集者:いまトピ編集部