心まで凍る『胸クソ映画』3つ

うだるような日差しを逃れて、ひんやりとした暗闇に包まれる映画館。猛暑が続く今、そこは“避暑地の最前線”として注目を集めているようだ。
7月は全国で35度超えを記録する異常な暑さが続き、屋外はまさに灼熱地獄だが、そんな中、冷房の効いた劇場には観客が殺到し、人気作の上映回は満席が続出。だが一方、「この暑さで外出も無理…」と自宅鑑賞にシフトする“家シネ派”も増えているとのこと。
そんな中、SNSや動画配信サービスのレビュー欄では、“心まで凍る映画”――つまり、観終わったあとにズシンとくる「胸クソ映画」を求める声が急増中だという。「暑さは冷房で飛ばせる。でもメンタルは映画で冷やしたい」といった意見も目立ち、まるで心の避暑地を求めるような新ムーブメントが生まれているようだ。
以下にトラウマ級の夏のメンタル冷却装置となる「無慈悲映画」をいくつか挙げてみよう。
▼「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000年)
主演はアイスランドの歌姫・ビョーク。ミュージカルというジャンルに油断して観ると、次々と降りかかる理不尽に心がえぐられる。あまりの展開に「トラウマ映画」として語り継がれつつも、マツコ・デラックスが“人生ベスト1”に選ぶほど、芸術的完成度は高い。
▼ 「ザリガニの鳴くところ」(2022年)
静かな沼地を舞台にしたサスペンスドラマ。美しい映像とは裏腹に、胸を締め付けるような孤独と差別、そして物語の最後に訪れる“裏切り”。ラストの衝撃は、猛暑の火照りも冷やし切る。
▼ 「ミスト」(2007年)
スティーヴン・キング原作。霧に包まれたスーパーで狂気と絶望が交錯する物語。ラストの“あまりに非情な結末”は、観終えた誰もが凍りつくことで有名。冷房いらずのゾクゾク感。
猛暑のなかでエンタメを楽しむなら、冷房+恐怖 or 絶望のコンボも悪くないといい、どの作品も、観るにはちょっとした覚悟が必要だが、「夏にしかできない心の冷却体験」として、多くの鑑賞者を虜にしていると「アサ芸プラス」が報じている。
編集者:いまトピ編集部