甲斐拓也、どうするのか

「正捕手」の看板と、5年契約の安心感。その両方に亀裂を走らせたのは、DeNA戦(8月23日)の一瞬のクロスプレーだったようだ。
巨人・甲斐拓也は本塁で走者と交錯し、右手が下敷きに。診断は「右中指中手骨頭骨折」。一度は試合に戻ったが、阿部慎之助監督は出場選手登録の抹消を決断したとのこと。
今季の甲斐は68試合に出場し、打率2割6分、4本塁打、20打点。打撃はギリギリ及第点を残していたが、最大の武器だった強肩はかつての切れを欠いていたという。今季の盗塁阻止率は2割4分3厘(昨季は2割8分4厘)と低迷し、「甲斐キャノン」の看板は色あせつつある様子。
背後には、生え抜きたちの影が迫っており、岸田行倫は規定未満ながら.524という驚異的な阻止率を記録し、スタメンを分け合う機会も増えたという。また、二軍では「山瀬バズーカー」こと山瀬慎之助が急成長。80試合で打率3割2分をマークし、捕手部門の阻止率ランキング2位と結果を残している。
そんな中、甲斐に重くのしかかるのが「契約」のようだ。甲斐は昨オフ、32歳で5年15億円の大型契約を結んだばかり(金額は推定)。だがファンの間では「あと4年をどうするのか」という不安が広がっているという。過去には2018年オフに3年契約で入団した炭谷銀仁朗捕手が、3年目途中で楽天に金銭トレードで移籍した前例も。当時の原政権のもと、思うように出番が得られなかったのが原因だったという。
小林や大城卓三に加え、岸田や山瀬が着実に力を伸ばす今、今回の骨折は単なるアクシデントでは済まされないといい、「あと4年」の重みを、甲斐と巨人に改めて突きつけた出来事でもあったと「アサ芸プラス」が報じている。
編集者:いまトピ編集部