佐々木麟太郎「獲得」に、大きな追い風

巨人が今秋のドラフトで、米スタンフォード大学の佐々木麟太郎内野手指名の方針を固めた。来年5月のNCAAのリーグ戦終了後に契約を目指すが、7月にはMLBのドラフトがあり、争奪戦必至。“令和の江川騒動”に発展する可能性も…。歴史は繰り返すのか⁉
佐々木麟太郎のドラフトの指名は、MLBドラフトの後の’26年秋解禁と捉えていたが、それがこのほど日米間でドラフトルールを確認したところ、MLBサイドから「その年度のMLBドラフトの指名対象となる選手は、そこからさかのぼって約10カ月前のNPBドラフトの対象にできる」との回答があり、その旨をNPB12球団に通達したという。
「要は今秋のドラフトから指名OKのお墨付きだが、佐々木はスタンフォード大にスカラシップ(高校時代の実績が認められ、授業料免除)で合格していることから、日本球団が指名しても応じない可能性が高い。
そうなれば1巡目の指名権がフイになる。容易に手が出せない分、巨人は一本釣りも可能」(球界関係者)
野球規則に詳しい専門家が、こう解説する。
「現在のNPBドラフトの交渉権は翌年7月末まで。一方で、MLBドラフト会議も7月。佐々木は両天秤にかけ、西海岸のドジャースやジャイアンツならMLBに進むが、それ以外ならNPBを選択する可能性がある。
25歳まで巨人でプレーし、ポスティングシステムでMLB移籍のルートもあるわけですから」
米大学の公式リーグ戦は5月で閉幕。そこまでスタンフォード大でプレーし、7月までに巨人との契約を完了すれば、8月からNPBの公式戦に出場が可能だ。
巨人は8月16日、6月3日に89歳で亡くなった終身名誉監督・長嶋茂雄氏の追悼試合として、東京ドームで阪神戦を行った。
チーム全体で背番号「3」のユニホームを着用し、始球式は愛弟子の松井秀喜氏が務め、打席にはソフトバンク球団会長の王貞治氏と巨人前監督の原辰徳氏。
絶対に負けられない試合だったが0対3で完敗。中畑清OB会長をはじめ、重鎮OBから「ミスターの遺志を継いで監督を頼む」と、ゴジラ監督待望論が相次いだという。
しかし、阿部慎之助監督の契約は来季まで。優勝を逃し、クライマックスシリーズで敗退しても今オフの退団はない。
「今ドラフトでの佐々木指名の任務があるからです。誰もが憧れるスタンフォード大の卒業とMLBドラフトに横恋慕すれば大バッシングが起きる。
そんな汚れ役は松井には託せないが、契約最終年の阿部なら可能。ゴジラ監督誕生は来オフでしょう」(前出・巨人OB)
さらにセ・リーグは8月4日、都内で理事会を開き、’27年シーズンから指名打者(DH)制を採用することを決めている。これも佐々木獲得には大きな“追い風”となる。
「東京六大学、高校野球も来年からDH制を採用する。時代の趨勢とはいえ、セ・リーグの大転回には見えざる手を感じてしまう」(在阪球団の幹部)
巨人の主砲・岡本和真は’26年オフに海外FA権の取得予定で、’27年シーズンからのMLB転身がほぼ決まっている。その後釜に期待するのが佐々木なのだ。
江川氏で揺れた“巨人とドラフトの関係”が、佐々木の出現で再燃。NPBに新たな黒歴史が加わるのかと週刊実話WEBは報じている。
編集者:いまトピ編集部