『鬼滅の刃』映画業界を救うか

映画館の4割が赤字!? 大衆娯楽の場に、一体何が起きているのか――。
帝国データバンクが9月1日に発表した「映画館業界」動向調査(2024年度)によると、TOHOシネマズやイオンシネマなどを中心とした同年度の国内映画館市場(事業者売上高ベース)は、前年度比3.3%減の2775億円。
コロナ禍で大幅に落ち込んだ’20年度(1785億円)以来、4年ぶりに市場規模が縮小したことになる。
話題作や一定のヒット作があったものの、興行収入100億円を超えるメガヒット作が少なかったことや、洋画の本数減少、動画配信サービスの浸透を背景に、入場者数を大きく牽引する材料が乏しかったことが要因となった。
また、損益面では「赤字」が44.8%と4年ぶりに拡大した。
その一方で、最近はSNSなどによる口コミ効果などから映画ファン以外の来場も多いことに加え、IMAXや4DXに代表される大画面による迫力や音響などリアル体験を求める客層が再び映画館に入場する傾向もみられ、映画館の運営にとって好材料と言える。
低迷が続くハリウッド映画など洋画の復調には一定の時間がかかると予想されるが、邦画ではアニメ・実写共に好調な滑り出しを見せており、’25年度はそれが追い風となりそうだ。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は、すでに興行収入314億円を突破。また、実写邦画として『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(’03年公開)以来、22年ぶりに興行収入100億円を突破した『国宝』などメガヒット作が市場を押し上げており、回復の兆しに注目が集まっている。
ヒット作に恵まれた今年、映画業界の反転攻勢のターニングポイントとなるか。と週刊実話WEBは報じた。
編集者:いまトピ編集部