『案山子』なんて読む?《漢字クイズ》

「案山子」
日常の中にひそむ、読めそうで読めないあの漢字。
でも、読み方や意味を知ると、ぐっとその言葉が好きになる。
今回は、作物を荒らす害獣を追い払うあのアイテムです。収穫の秋には欠かせませんね。
この漢字、あなたは読めますか?
さて正解は…
「かかし」
【漢字の由来と語源】
昔の案山子(かかし)は、現代のようにもっぱら人型で鳥を威嚇するだけではありませんでした。鳥獣避けのために、獣の毛を焼いたり、動物の死骸や汚物を置いたり、強烈な臭いを放つ物を吊り下げたりして、その匂いで鳥獣を遠ざけていました。
この「匂いをかがせるもの」「匂いを立てるもの」という意味の「嗅(か)がし」が、時代とともに音変化して「かかし」になったと考えられています。
漢字については、もともと「案」の字には「案じる」、「考え」などの意味があり、鳥や獣に「案じさせる(心配させる、警戒させる)」もの、あるいは「考えさせる」もの、という意味合いが込められているとされます。
また、「山」は「山にあるもの(田畑)」を表し、「子」は人形を表している。つまり、田畑に立ち鳥たちに「あれは何だろう?」「危ないぞ」と警戒させる人形であることを表しているのです。
【案山子に関する豆知識】
●世界最古の案山子は古代エジプトから?
記録に残る案山子の歴史は非常に古く、紀元前3000年頃の古代エジプトでは、ナイル川流域の畑で群がる鳥から作物を守るために、木製の案山子が使われていたと言われています。
●日本での起源は鳥追い神
案山子のルーツは、作物を荒らす鳥を追い払うための「鳥追い神」という神様だと言われています。最初は人形ではなく、竹や木を組み合わせて作られた簡単なものでした。
●世界各地に案山子の仲間が存在
日本の案山子だけでなく、世界各地にも似たような役割を持つものが存在します。例えば、ヨーロッパでは「ストローマン」、アメリカでは「スケアクロウ」と呼ばれています。
●服を着せるのは日本独特の文化?
人間の古着を着せる案山子のスタイルは、日本独自の文化だと言われています。これは、より人間らしく見せることで、鳥や動物を驚かせる効果を期待したためと考えられています。と週刊実話WEBは報じた。
編集者:いまトピ編集部