『マイル』はもう貯める時代ではない

韓国の空で進む大韓航空とアシアナ航空の統合が、旅好きの間にざわめきを起こしている。両社はマイレージ制度の一本化を進めており、アシアナの「Asiana Club」は最終的に、大韓航空の「SKYPASS」に吸収される見込みだ。だが、この統合劇が象徴しているのは、実は「マイルの価値そのものが変わりつつある」という現実だ。
「昔のように、貯めたマイルでハワイ旅行…なんて時代ではなくなりましたね」
そう語るのは、旅行業関係者だ。
「マイルは会計上、『将来提供するサービス』として負債に計上されます。企業にとっては、期限を短くすれば財務が健全化する。だから今は、より短期で回す流れが主流です」
日本の主要航空会社では、マイルの有効期限はおおむね数年単位に設定されており、長期保有を前提としない制度が一般的になっている。比較的長い有効期限を設けてきたアシアナ航空や大韓航空も、統合によって見直される可能性がある。北米ではデルタ航空やユナイテッド航空が無期限制度を掲げているが、そのぶん必要マイル数が変動するなど、コストが上がる仕組みになっている。
「マイルは今や貯金ではなく、消費財です。放っておくと価値が下がる。だからこそ、貯まったら使う、少額でも動かす、家族で合算するといった工夫が必要です」(前出・旅行業関係者)
最近では特典航空券に限らず、マイルを使ってホテルを割引価格で予約したり、旅行代金の一部に充てたりできるケースが増えている。
「航空券だけにこだわらず、旅全体をお得にするポイントとして、マイルを活用する時代です」(航空会社関係者)
と、アサ芸プラスが報じた。
編集者:いまトピ編集部
