2025/11/19 15:12

【衝撃】『サイゼリヤ』でムール貝から真珠「起こり得る」

サイゼリヤ

値段の安さと確かな美味しさで、多くのリピーターを獲得しているサイゼリヤ。

以前X上では、サイゼリヤの食事に混ざっていた予想外すぎる物体に、驚きの声が上がっていたのをご存知だろうか。

今回注目したいのは、Xユーザー・樋廻(ひまわり)さんが投稿したポスト。

当該の投稿には2枚の写真が添えられており、片方にはサイゼリヤの人気メニュー『ムール貝のガーリック焼き』(税込400円)が写っている。

そしてポスト本文には「サイゼリヤでムール貝食べたら真珠出ました」と、衝撃的なエピソードが綴られていたのだ。

もう片方の写真を見ると、手のひらに乗った銀色に光る小粒な球体の姿が確認できたのだった。

こちらの光景は瞬く間に話題となり、Xユーザーからは「そんなことある!?」「サイゼで真珠はすごいな」「こんな綺麗な球体になるのか…」「これからはサイゼでムール貝を頼もう」など、驚きの声が続出。

また「サイゼじゃないけど、私も真珠を発見したことがあります」「はま寿司のあさりみそ汁から出てきたことがあります」といった体験談も散見されている。

発見時の詳細について、ポスト投稿主・樋廻さんは「最初は殻のかけらだと思ったのですが、今思えば、噛んだ後に少し“滑るような感覚”がありました。そのため、3〜4回ほど噛んで、ようやく取り出せました」と振り返っていた。

その硬さについては「言葉で表現しにくいのですが、傷一つない表面の様子から、かなりの硬さだったことが伺えます」ともコメントしている。

しかし実際のところ、ファミレスの貝料理から真珠が出てくるというのは、どれほどの確率なのだろうか。今回はその詳細やメカニズムを探るべく、真珠のプロに詳しい話を聞いてみることに。

真珠の研究・指導および育成を図り、その発展・振興を促進することを掲げる一般社団法人「日本真珠振興会」経由で紹介を受け、取材を快諾してくれたのは赤松蔚(あかまつ・しげる)さん。

60年に渡って真珠業界で活動してきた、正真正銘の真珠のプロである。

赤松さんはまず、貝が真珠を生成する仕組みについて「真珠には、いわゆる『天然真珠』と『養殖真珠』が存在し、野生の貝ではサザエなどの巻貝より、ムール貝のような二枚貝のほうが真珠ができやすいです」と、前置き。

続いて、「殻の中に異物が入り込むと『外套膜』という部位がこれに反応し、異物を包み込む『真珠袋』を形成します。そして『真珠層』が重なっていき、真珠が作られています」と、その仕組みを説明してくれた。

この性質を利用し、球体の異物を人工的に埋め込み、真珠層にコーティングさせて作るのが「養殖真珠」というワケだ。一方、天然真珠の場合はは「どのような形状の異物が入り込むか」は完全に運任せ、自然任せである。

そのため「真珠」と聞いて多くの人が思い浮かべる綺麗な球体は、大半が養殖真珠なのだ。これらの知識を得た上で話題の真珠を見ると、かなり球体に近い整った形をしている事実に驚かされる。

「サイゼのムール貝から真珠が出てくるのは、やはり珍しいのか?」という素人丸出しな質問に対し、赤松さんは「真珠の定義」を語る。

そもそも、我々が「真珠」として認識している物体を構成しているのは「炭酸カルシウムの結晶」と判明。その中で、綺麗な輝きを放つ球体を、我われ人間が「真珠」と呼んでいるだけに過ぎないのだ。

また、貝が取り込んだ砂や異物などを核として形成され、楕円形など歪な形をした真珠は「ケシ真珠」とも呼ばれている。

そのため、多くの人が「真珠」と聞いて思い浮かべる神々しい球体がサイゼのムール貝から出てくるのは天文学的な確率だが、「ケシ真珠」ならば、そこそこ起こり得る事象と判明したのだ。

この記事を読み、ムール貝を食べたくなってきた読者も多いだろう。ぜひ近隣のサイゼリヤに足を運んでみてほしい、とSirabeeが報じている。

サイゼリヤのムール貝、中から真珠発見され話題 「どれくらいの確率?」真珠のプロに聞いた – Sirabeeサイゼリヤのムール貝、中から真珠発見され話題 「どれくらいの確率?」真珠のプロに聞いた – Sirabee

編集者:いまトピ編集部