特殊メイクで日本人アーティストがアカデミー賞候補に

 来月、アメリカ・ハリウッドで授賞式が行われる映画の最高峰アカデミー賞。メイクアップ・アンド・ヘアスタイリング部門でノミネートされている辻一弘さんがJNNの取材に答えました。
 ロサンゼルスを拠点に活動する、特殊メイクアップアーティスト、辻一弘さん(48)。映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で主役のチャーチルを演じる俳優、ゲイリー・オールドマンさんの特殊メイクを手掛け、アカデミー賞のメイクアップ&ヘアスタイリング部門でノミネートされました。

 「人毛とヤクという、牛みたいな動物の毛を混ぜている」(辻一弘さん)

 2012年に映画業界を離れ、近年は現代芸術分野のアーティストとして特殊メイク技術も生かしながら精巧な像の制作などに力を入れていますが、今回の仕事を引き受けたのにはワケがありました。

 「(主演俳優に)もし僕がメイクできるならこの映画を作るけど、できないならあきらめると言われた」(辻一弘さん)
 「これが、ゲイリーさんのライフキャスト(顔型)。首のピース、ほっぺたと、あごと鼻。シリコンでできていて」(辻一弘さん)
 「貼った後にエッジを溶かしてなじませていく」(辻一弘さん)

 チャーチル役のオールドマン氏は角ばった顔ですが、実際のチャーチルは丸顔のため、シリコン製のパーツを貼り付けて特殊メイクを施していきます。この特殊メイクの試作と開発に半年かかったといいます。

 「人物のメイクはごまかしがきかない。少しでもお客さんが“何かおかしい”と気づくと気が散ってしまう。人物のメイクで大事なのは、“メイクしてる”とわかったらそこでおしまい。そこらへんで、すごく気をつかいました」(辻一弘さん)

 子どものころに「スターウォーズ」を見て映画に興味を持ち、高校3年生から特殊メイクを学び始めたという辻さん。これまでにも数多くの映画で細部にまでこだわった特殊メイクで高い評価を得ていて、2007年と2008年にもアカデミー賞のメイクアップ部門でノミネートされましたが、受賞はなりませんでした。

Q.今回、期待は大きい?
 「前の二作から比べると、もちろん大きい。ノミネートされたのがメイクだけだったので、映画自体がコメディだったので。今回は6部門でノミネートされている。大きいですね、期待は」(辻一弘さん)

 3度目の正直で、見事受賞となるのでしょうか。アカデミー賞授賞式は、日本時間の来月5日です。(15日01:44)
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