初優勝から2週連続優勝を果たした竹田麗央が、「ブリヂストンレディスオープン」で早くも3勝目を飾った。最終日を首位と1打差の2位で迎えると、スタートから3連続バーディを奪うなど、前半から抜け出し、終わってみれば2位に2打差を付ける快勝。この勝利で2週後の「全米女子オープン」の出場権獲得を確実になものとした。「波に乗っている時に、海外メジャーに挑めるのは大きい」というのはプロコーチの南秀樹だ。「世界にどれだけ通用するか、今の力を試す絶好の機会。メジャーにスポット参戦して結果を残すのは簡単なことではありませんが、今年の舞台は飛距離の出る選手に有利。今の調子を考えても、十分に期待できると思います」。


竹田の魅力は、なんといっても飛距離だろう。今大会のドライビングディスタンスは、1人だけ280ヤードを超え、2位に15ヤード以上の差をつけて1位となっている。もともと飛距離が出るタイプだが、「気持ちよく振っている」のがここまでの数字になっていると南。我々も飛距離アップを目指すなら、参考にしたい点だという。

「飛距離を求めると曲がる、曲がりを恐れると飛ばなくなる。この負のループに陥るとドライバーが振れなくなります。飛距離を求めながらも、方向性も追求するのが、実戦で飛ばせるポイントです」。飛びと方向性は相反するものではなく、一緒に向上させられるわけだ。

ボールを高くティアップしてドライバーを浮かせて構え、ボールだけを打ってみてほしい。何球か打って、どこに当たっているのかチェック。トゥ側ならフェースがかぶっているか、アウトサイド・インの軌道が強い傾向が。ヒール側なら、インサイドからの軌道が強いか、軌道は良いもののフェースが開いている可能性が高い。打点のブレは、大きく飛距離をロスしボールが曲がる原因。まずはここを改善したい。

「クラブは開こうとする力が働くので、圧倒的に開く人が多いんです。ですから、ちょっとシャットに下ろすくらいでちょうどいい。鏡を飛球線後方に置く、もしくはスマホで撮影をして、ダウンスイングで前傾角度とフェースの向きが同じになるように意識しましょう」。反対にフェースが被る人は軌道をチェック。極端な外からの軌道が修正点だ。

どちらのタイプにも共通する修正点が、ボールにがっついて打つ意識が強いこと。「ターゲットラインを意識して、高くティアップしたボールをライナーで飛ばすように、野球でいえばセンター前ヒットのイメージで打てば、インパクトがゾーンとなって安定して芯でとらえやすくなります」。飛距離と方向性が共に向上、竹田のように自信を持ってドライバー振ることができるだろう。

■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属

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