「平均寿命(life expectancy at birth)」とは、厚生労働省によると「0歳における平均余命(その後生存できると期待される年数)」のこと。つまり、生まれてから亡くなるまでの期間の平均を指します。

1955年には男女ともに60歳台だった日本の平均寿命は、2019年までの約60年の間に、男女ともに80歳を超えるまでに延びました。一方で、南アフリカ共和国に囲まれた国「レソト」が世界で最も平均寿命が低く、男女合わせた平均寿命は51歳。日本とは30歳近くもの差が出ています。

本記事では、総務省統計局が公表した「世界の統計2024」から「女性の平均寿命が長い国」ランキングを発表します。

■同率2位:スペイン(86歳)
同率2位は、スペイン。平均寿命が81歳のスペイン男性も世界ランキング上位にランクイン。男女合わせての平均寿命は83歳です。

アメリカの大手総合情報サービス会社「ブルームバーグ」が平均寿命や食生活、衛生面などの環境要因を考慮して評価した2019年公表の「健康な国指数」では、日本は4位、スペインが1位でした。温暖な地中海気候に加えて、血中コレステロールや中性脂肪の数値を下げる効果などが期待できることで知られる「オリーブオイル」を日常的に使用したり、野菜や魚介類、穀物などが中心の「地中海料理」が長寿国である要因の1つと言われています。

「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指す「健康寿命」では、スペインは男性の平均が71歳、女性が73歳で男女平均が72歳。「健康寿命」ランキングでも世界のTOP10に入ります。

■同率2位:韓国(86歳)
同率2位は、韓国。男性の平均寿命は80歳で、女性の平均寿命と6歳もの差があります。「健康寿命」では、韓国は男性の平均が71歳、女性が75歳で男女平均が73歳。「健康寿命」ランキングでも世界のTOP10に入ります。

韓国でも食生活と食文化が長寿の秘訣(ひけつ)として注目されています。韓国を代表する食べ物の1つ、「キムチ」は健康にいいと言われる発酵食品で、近年では韓国でもキムチを購入する人の割合が増加傾向にあるようですが、かつては各家庭で漬けるほど日常に密着した家庭料理として知られています。

■1位:日本(87歳)
1位は、日本でした。男性の平均は81歳で世界ランキング上位にランクインしており、男女平均は84歳で世界ランキング1位を獲得しています。

日本人女性の平均寿命は1984年に80歳を超え、1985年から、香港に抜かれた2011年まで26年間連続で世界第1位に君臨し続け、日本は“世界一の長寿の国”という認識が広がりました。ちなみに2012年には、また香港を抜いて日本人女性の平均寿命が1位を獲得しています。

「ブルームバーグ」が評価した2019年公表の「健康な国指数」では、日本は4位にランクインしており、アジアではトップ。野菜や魚介類などを取り入れる、バランスの良い日本食中心の食生活が注目されるほか、人間ドックや健康診断など、検診に対する意識が高いことなども要因の1つとして注目されています。

この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は5年。