あんこときなこをこよなく愛する3人の目利きが選んだ、お取り寄せしてでも食べたくなるご当地おやつ。毎日ひとつずつ、合計66点の名品の数々を紹介します。

山形・米沢『松島屋菓子店』の「時雨の松」

米沢藩主にも愛された、風情あるきなこの茶席菓子。

江戸・正徳5 (1715)年に創業以来、300年以上にわたり作られる歴史ある銘菓。米沢藩第9 代藩主・上杉鷹山公が命名したことでも知られる。きなこを水飴で練り固め、職人が一つ一つ型押しする半生菓子で、時雨に濡れそぼつ松を描写した風情ある一品。お茶席のほか、お祝い事や手みやげにも地元で長く愛される。「きなこの優しい風味とねっとりとした歯触りに、表面のシャリ感がアクセントに」(畑)。賞味期限は常温保存で30日。わっぱ・小箱入り¥900。注文は電話、FAX、オンラインショップから。山形県米沢市松が岬2‒3‒48 0238‒23‒0212 FAX0238‒23‒0244 8:30〜19:00 無休 


あんこときなこをこよなく愛する、目利き3名。

梅田なお実 Naomi Umeda 和菓子ライフプロデューサー・デザイナー

「毎日が和菓子日和」主宰。幼い頃、母のおはぎに魅せられて以来の筋金入りのあんこ好き。47都道府県のローカル和菓子を訪ね、その魅力を発信するイラストコラム執筆、和菓子と人をつなぐイベントプロデュースなどを行う。

高 由貴子 Yukiko Ko 和菓子ジャーナリスト

スタイリスト、編集者を経たのち、和菓子好きが高じてあんころりん名義で開設したブログが人気となり、『東京いとしの和菓子─あんころりんのおやつめぐり』(ソニー・マガジンズ)発売。至高のおやつは杵つきのつぶ餡豆大福。

畑 主税 Chikara Hata 『髙島屋』和菓子バイヤー

『髙島屋』全店の和菓子売り場を担当し、47都道府県の和菓子店に精通する敏腕バイヤー。名店の若旦那たちが集う恒例イベント「旅する和菓子」が『新宿髙島屋』で2024年2月15日(木)〜19日(月)に開催された。きなこ愛も深し。

illustration : Tomoko Kuboi text : Yoko Fujimori (part of Hata), Yuko Saito (part of Ko), Mutsumi Hidaka (part of Umeda)
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