20代・30代を経て、ある程度安定した収入や貯蓄のある世帯が多い40代。資金的にも、子どもが成長するタイミングとしても「そろそろマイホームを」と考えることが多い世代ではないでしょうか。40代で住宅購入を決断した人は、どのような家を選び、住宅ローンの頭金や住宅購入金額、借入金額はどの程度に設定をしているのでしょうか。ARUHIマガジン『住宅購入に関する調査2023』の結果を見ていきましょう。

40代には建売住宅が人気?

【40代】現在の住まい

ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

まず、40代で持ち家に居住している人を対象として現在の住まいを物件種別で見ると、「中古住宅」が41.1%(同39.8%)、「中古マンション」が24.8%(同24.0%)、「建売住宅」が15.5%(同11.8%)、「注文住宅」が10.9%(同17.7%)、「新築マンション」が7.8%(同6.7%)。全体と比べて建売住宅の購入者が多く、注文住宅の購入者はやや少ない結果となりました。

【40代】住宅購入時の平均額

ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

40代の世帯の住宅購入金額(購入予定の予算)は平均で3,707万5,000円、うち借入金額(借入予定金額)は平均で1,600万4,000円でした。「住宅ローンの毎月返済額(返済予定額)」は平均15.3万円、「住宅ローンの返済期間(返済予定期間)」は平均値で25.8年となっています。

2022年調査時の住宅購入金額(購入予定の予算)は平均3,796万5,000円でほぼ横ばいだった一方、借入金額(借入予定金額)は2022年時の2,004万8,000円から約400万円の減少。それにともない返済期間(返済予定期間)も2022年の平均28.4年から短縮されており、頭金をしっかりと準備してから住宅を購入する世帯が増えていると考えられます。

【過去3年比較】40代の住宅購入時の頭金

ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

40代の住宅購入者と住宅購入検討者に「頭金」をどのくらい用意したか(用意しているか)、過去3年間の調査結果と比較すると「頭金なし」が、2021年時の20.3%から2022年の調査では11.8%と半数近くまで減少していたものの、2023年には15.2%まで増加。頭金100万円未満で見ると、38.8%と4割弱を占めています。
その反面で、「2,000万円以上」と回答した人も、2021年時の12.3%から2022年の調査には15.9%、2023年には23.0%と年々増加しています。頭金1,000万円以上で見ると30.9%と3割以上の人が1,000万円以上の頭金を準備しており、まとまった頭金を準備する派とできるだけ多くの金額を借り入れる人に分かれています。

【40代】住宅購入時の頭金の割合

ARUHI『住宅購入に関する調査2023』調査結果より

40代の住宅購入者と住宅購入検討者が準備した(する予定の)「頭金」の割合を見ると「10〜20%未満」が最多で17.2%。約3人に1人が頭金「20%未満」と回答。住宅ローンの頭金は住宅購入価格の1〜2割程度の準備が一般的だと言われていますが、その通りの結果となりました。
一方、「50%以上」と回答した人は合計27.8%。4人に1人以上が住宅購入金額の半分以上の頭金を準備した(する予定)のようです。

まとめ

40代は経済的な基盤が安定してくる人が増える反面、子どもの成長にともない教育費用が嵩むなど、出費も多い年代です。今回の調査結果では、頭金をしっかりと準備して住宅ローンの借入金額を抑え、堅実に返済する人が多いことが見えてきました。これから住宅購入を予定している人は、この結果を参考に返済計画を立ててみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
調査地域:全国
調査対象:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2023年3月3日〜3月8日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります