全日本吹奏楽コンクールの常連校5校による「ドリームコンサート」が29日と5月5日に開かれる。昨年までの会場で改修を控える名古屋国際会議場センチュリーホール(名古屋市熱田区)と、今年から新たな会場となる宇都宮市文化会館大ホールの新旧2会場を使って開催される。

 ドリームコンサートは、新体制になったばかりの各校部員が本番のホールで、コンクールの課題曲などを披露する企画。2006年に始まり、コロナ禍を除き、毎年開かれてきた。

 全国大会常連の愛工大名電(名古屋市千種区)、光ケ丘女子(岡崎市)、浜松聖星(浜松市)、習志野(千葉県習志野市)、東海大付高輪台(東京都港区)の計5校が出演する。

 東海大付高輪台の藤川七美部長(3年)は、2会場での開催について、「宇都宮で演奏できることは貴重な機会。昨年(名古屋で)演奏し終えた後の余韻は今でも耳に残り、忘れられない音になっている。そんな思い出の詰まった場所に戻り、また演奏できることはとてもうれしい」という。

 今年の課題曲に加え、福島弘和氏に委嘱した自由曲や、十八番の「ラテンスペシャル21」などを披露する。藤川部長は「歴代の先輩方が築いてきた高輪台サウンドを引き継ぎ、聞いてくださる皆様に感動と感謝を届ける新高輪台サウンドを目指して頑張ります」。

 習志野の松元真紀部長(3年)は「宇都宮と今までの私たちの目標であったセンチュリーホール。二つの会場で公演に参加させていただけることを、とても誇りに思っています」と語る。

 課題曲と演奏や踊りを交えた音楽劇「Hyper HERO Harmony2024」を届ける。松元部長は「習志野高校ならではのサウンドを、お聴きくださる方の心に届くように部員一同精いっぱい頑張りたいです」と意気込む。

 愛工大名電の御手洗彩乃部長(3年)は二つの会場で演奏できることについて「全国大会の会場が変わる瞬間に立ち会えるのはとても貴重な体験で、本当に幸せに感じています。今回はその新たな幕開けの序章として挑みたいです」と話す。

 その上で、新体制での演奏を「この機会に感謝し、新しい名電の絆サウンドでお客様の心に響くような演奏をお届けできるように部員一同頑張ります」。

 宇都宮公演(全指定席)は29日午後1時開演、名古屋公演(全自由席)は5月5日の午後2時開演で、いずれも2千円。「あさチケ」(QRコードから)で販売している。(小原智恵)