ロシアのプーチン大統領は20日、中国の習近平(シーチンピン)国家主席に、先週の訪中の際のもてなしに感謝する電報を送った。ロシア大統領府が伝えた。外国訪問後に電報でお礼を伝えるのは珍しい。ウクライナ侵攻後、外交や経済で中国重視が強まっており、習氏への気配りの表れとみられる。

 プーチン氏は「公式訪問で、私とロシア代表団への手厚い歓迎に心から感謝する。この旅行は私に輝かしい、忘れがたい印象を残した」とお礼の言葉を記した。

 訪中時の詳細な議論が両国の包括的な友好関係と、戦略的な協力の強化に貢献することを確信しているとし、「みなさんはロシアの地で、いつでも大切なお客様であることを忘れないでください」とロシア訪問を期待した。

 プーチン氏は16〜17日に中国を訪問し、習氏らと会談。経済協力に加えてウクライナ侵攻についても協議した。

 ロシアは厳しい対ロ制裁を導入した米欧に代わり、中国との貿易を増やしているほか、ウクライナ侵攻でロシアに有利な条件での停戦協議に向けた環境づくりに、中国の支援を得たい考えだ。