命の大切さが学べる施設として静岡県富士市に来年度オープンする「動物愛護センター(仮称)」の整備費の一部について、県がクラウドファンディング(CF)で寄付を募っている。保護した犬猫の「殺処分ゼロ」の姿勢を体現した「開かれた施設」で整備に賛同の輪を広げる狙いもある。

 センターは障害者支援施設の県立富士見学園(富士市大淵)の跡地(約2万7千平方メートル)を改修して整備する。事業費は約10億円。ドッグランや展示エリアを設け、引き取り手のない犬猫が新しい飼い主と出会える環境を整える。犬20匹、猫90匹を収容できる。

 県はこれまで、浜松市内に「動物管理指導センター」を設け、飼い主のいない犬猫などを引き取ってきたが、老朽化に加え、殺処分から動物愛護への方針転換に伴い、別の場所で整備することにした。静岡、浜松両市には同様の愛護施設があるため、東部に開設する。

 CFの目標額は1800万円。県衛生課動物愛護班のサイト(https://www.pref.shizuoka.jp/kenkofukushi/eiseiyakuji/dobutsuaigo/1003130/1043808.html)を通じて寄付できる。期間は7月14日まで。(田中美保)