霞ケ浦や北浦に囲まれた水郷、茨城県潮来市の田園地帯で田植えが始まった。県オリジナルの極早生(ごくわせ)品種「一番星」が皮切りだ。早生の「あきたこまち」よりも早く、8月上旬に稲刈りし、お盆前には新米が店頭に並ぶ。

 同市延方の宮本勝美さん(65)の圃場(ほじょう)では19日、水をたたえた田面に緑鮮やかな一番星の苗を植えていった。あきたこまち、コシヒカリなどの田植えも控えており、「一番星は倒伏に強い。それぞれ収穫期が異なるので作業の平準化につながる」と宮本さん。

 一番星は県農業総合センターが開発し、2014年に品種登録。潮来市では市大規模稲作研究会の36生産者が約50ヘクタールで作付けしている。坂本孝史会長(46)は「大粒でクセのないおいしさ。お盆前に今年一番の新米を味わってほしい」と話した。(中村幸基)