高知県産の今年の新酒を味わう「土佐新酒の会」が19日夜、高知市内のホテルであった。県酒造組合が主催する1年で最大のイベント。県内すべての18蔵元が用意した約200種類の酒を、550人ほどの客が堪能した。

 今年で21回目。新型コロナウイルスの流行による中止や縮小開催をはさみ、今年は久々の通常開催。入場料は1万円と高額だが、食べ飲み放題で、チケット入手が難しいほど人気だ。宴会場にカツオのたたきなどが用意され、18蔵元のブースを回って様々な酒を試飲できる。

 毎年の全国新酒鑑評会で金賞常連の南酒造場(安田町)は、町内産の酒米を使って地域活性化を目指す新商品、純米大吟醸の「安結(あゆ)」(720ミリリットルで2500円)などをお披露目した。

 新型コロナの流行で廃業寸前だった文本酒造(四万十町)は昨年3月から新体制で酒造りをしてきた。新ブランドの「四万十 薫」(720ミリリットルで2420円)などをふるまった。

 会の冒頭では、4月に就任した神谷美来・高知市副市長が乾杯の発声をした。「高知の酒文化、宴会文化は素晴らしい観光資源。私も皆様と共にこの魅力を発信していきたい」とあいさつした。(蜷川大介)