SNSに投稿された「闇バイト」の募集情報をAI(人工知能)で判別し、警告を発するシステムを、福井県警が本格導入した。

 県警サイバー犯罪対策課と仁愛大学の安彦智史准教授(情報学)が共同開発した。

 パソコンでシステムを起動すると、X(旧ツイッター)やインスタグラム上の無数の投稿から「闇バイト」などの文字列や画像に貼られた文字を自動で判別。「お金にお困りの方」「高収入案件」などとうたう数十件の投稿を瞬時に抽出し、一覧表示する。

 捜査員が投稿内容を確認し、「福井県警察」と明示して、「犯罪の実行者を募集する不適切な書き込みです」と警告文を送る。

 文字列を検索できるシステムは兵庫県警なども導入しているが、画像上の文字まで高精度に判別できるのが強みという。

 県警は今年2月1日から4月16日までにXで90件、インスタグラムで26件の警告を発した。さらに改良し、「ネット上の違法な口座売買などの情報にも目を光らせていく」という。(鎌内勇樹)