保育園や幼稚園などに通っていない子どもが、保護者の就労要件を問わずに保育施設を利用できる「こども誰でも通園制度」の試みが今年度から長野県内でも始まる。長野市では15日から受け付けを始めた。「子どもが園の先生や友だちと遊ぶ機会になれば」と利用を呼びかける。

 こども家庭庁は2026年度から制度を全国展開する方針で、県内では飯田市、御代田町でも今年度から試行する。

 長野市によると、市内には保育所などに通っていない子が約4千人いる(22年度時点)。制度は6カ月〜3歳未満の子が対象で、利用は月10時間まで。6月3日から山王保育園、なかじょう保育園、若穂幼稚園、フレンドこども園の公私4園で利用が始まる。1時間300円で、給食なども実費負担で食べられるという。

 担当者は「自宅で保護者と過ごしている子が、園で先生や友だちと遊び、保護者にも園の雰囲気を知ってもらえれば」と話す。受け付けは「定期利用」が今月15日から、「自由利用」は5月1日から。問い合わせは市保育・幼稚園課(026・224・8032)へ。(高木文子)