3月9日、2024年MotoGP第1戦カタールGP MotoGPクラス土曜日セッションがカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、ルカ・マリーニ(レプソル・ホンダ・チーム)は予選21番手、スプリントでは21位、ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)は予選17番手、スプリントは15位となった。

 ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は予選13番手を獲得し、スプリントでは16位でフィニッシュ。中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)は予選19番手、スプリントは19位で終えている。
 
 今季初のスプリントで、ミルはホンダ勢のトップを獲得。ミルは17番グリッドからスタートし、序盤はペースを上げられず苦戦。レース後半は安定したラップタイムを刻んで上位陣を追撃し、最終ラップにザルコをパスして15位でチェッカーを受けた。
 
 チームメイトのマリーニにとっては、厳しい一日となった。プラクティスで今季初の転倒を喫すと、予選、スプリントともに思うようにペースを上げることができなかった。粘り強く周回を重ね、マシンの理解に努めたマリーニは、ガレージに戻るとすぐにチームとミーティングを行い、決勝レースに向けての改善点を話し合った。
 
 LCR勢はザルコが奮闘。ホンダ勢最上位の13番グリッドからスプリントに挑んだザルコは、オープニングラップでひとつポジションを落としたものの、2周目にポジションを回復。3周目には11番手に浮上し、トップ10争いを繰り広げた。

 終盤はチャタリングに苦しみ16位へとポジションダウン。違うコンパウンドのタイヤを選択していたチームメイトの中上も、ザルコ同様に終盤のチャタリングに苦しみ19位に沈んだことから、チームはデータを分析し、決勝レースに向けて改善点を探ることになる。
 
■ジョアン・ミル(予選:17番手、スプリント:15位)
「レース終盤は1分53秒台のペースで走り、第2グループに追いつくことができた。オーバーテイクもできて、とてもよかった。いいフィーリングでレースを終えることができたのは、大きな収穫だった。15位という順位は喜べないが、フィーリングはとても良好だった。スタートから5周目まで、ペースを上げることができなかったが、その後は自分のペースを取り戻せた。原因をチェックして、明日はトップ10を目指したい」

■ルカ・マリーニ(予選:21番手、スプリント:21位)
「正直言って、奇妙な一日だった。僕もチームも、なにが起こったのか分からなかったから……。開幕前のテストでも、レースウィークが始まってからも僕はほかのHondaライダーたちとほとんど同じように走れていた。それが今日は、大きく遅れてしまった。まずは、その理由を理解しないとね。ブレーキングはとてもよかったけれど、ほかの部分は改善していく。まだ始まったばかり、これからいい結果を得ることができると信じている」

■ヨハン・ザルコ(予選:13番手、スプリント:16位)
「ラスト2周で順位を大きく落としたけれど、スプリントは僕たちにとって楽観的だったよ。ライバルたちと一緒に戦い、多くの情報を集めることができたからね。終盤、ペースを落とした原因はチャタリング。スプリントではポイントを獲得できなかったけど、シーズンは始まったばかり。僕たちは正しい方法で調整を進めているし、セッションを重ねるごとに進歩しているよ」

■中上貴晶(予選:19番手、スプリント:19位)
「今日はセッティングを変更して挑みました。タイヤも前後にソフトタイヤを選択しましたが、終盤はチャタリングで苦しい走りを強いられました。開幕前のテスト走行のペースで走れなかったので、その原因を追及しなければなりません。しかし、今日はポジティブな面もありました。今大会はHonda勢が全体的に苦戦しています。明日の決勝では、ポイント獲得を目標に戦います」