4月7日に武蔵野の森総合スポーツプラザで「京王 presents Wリーグプレーオフ 2023−2024」のセミファイナル第2戦が行われ、ENEOSサンフラワーズ(レギュラーシーズン3位)がデンソーアイリス(同2位)と対戦した。

 第1戦に58−77で敗れたENEOSは、15−21で第1クォーターを終えると、その後も徐々に点差を広げられる展開となる。第3クォーター序盤には長岡萌映子が負傷離脱するアクシデントも発生し、最後は66−82で敗戦。昨年の王者が、セミファイナルで敗退を喫した。

 今シーズンから指揮を執るティム・ルイスヘッドコーチは、「選手たちの努力は素晴らしかったと思います。コーチたちが求めていたものに全部応えてくれてうれしいです。ケガ人も出て、渡嘉敷選手も38分以上出て、チームは厳しい状況でしたが、みんなが頑張ってくれました」と試合後の会見で選手たちを労った。

 キャプテンの宮崎早織は「ケガ人も多く、アクシデントもあったなかで、全員でタフに2日間戦い続けることができた」とシリーズを振り返り、「ティムが来てくれて、あまり時間は経ってないですけど、そのなかでもスタッフ陣が求めるバスケットを選手たちはコートの中で頑張って表現できたんじゃないかなと。私個人としてはティムと一緒にバスケットができてすごい楽しかったですし、また大きくなったENEOSで帰ってきたいなと思います」と指揮官へ感謝の思いを伝えた。

 また、エースで大黒柱の渡嘉敷来夢は、「デンソーさんは強かったです。今持っている自分のベストは出せたのかなって思ってます。でも、後半は自分得点を取っていないんで、これじゃチームは勝てないなというのが一番の反省です。自分がいて負けて、本当に力不足だなという一言ですね」と自身の活躍について厳しいコメントを残した。

 今シーズンは皇后杯の決勝でもデンソーに敗れたENEOS。「タイトルなしで本当に悔しいですけど、それ以上に得たものがあると思っている」と話す宮崎は、「三田(七南)や鈴置(彩夏)など、後輩たちも頑張ってくれました。三田が試合後に悔しくて泣いている姿を見て、彼女がもっともっと上を目指してくれているんだというのが伝わって、私はすごくうれしかったです」と、若手の成長こそがENEOSが得た大きな財産だと明言し、今シーズンを総括した。

「若い子たちの底上げがすごくあったシーズンだったと思います。星(杏璃)や藤本(愛瑚)がケガしてしまって、そこの穴を埋めるというのは難しいことです。試合に慣れていない子たちが出るというのは、本人もすごく大変ですし、私たちも今までやっていない子たちとシーズンを通して一緒にやるので、その中でキャプテンを務めさせてもらい、お姉さんたちに声をかけてもらいながら、若い子たちの成長を得られたシーズンだったと思います」

【動画】セミファイナル敗退のENEOS。試合後、渡嘉敷がデンソーの選手たちに声をかける。