バイクを選ぶ条件は人それぞれですが、中には安く購入できることを重視して選ぶ人も多いはずです。では2023年5月現在、30万円以下で購入できる原付二種スクーターにはどのようなモデルがあるのでしょうか。

リーズナブルで利便性が高い原付二種!

 50cc超から125cc以下の排気量にあたる原付二種の魅力は、なんと言っても維持費の安さが挙げられます。比較的燃費に優れており、リッター50km/Lを超えるモデルも少なくありません。また、車検が不要で税金も安いうえ、クルマの任意保険に加入していれば、自動車保険に付帯できるファミリーバイク特約で補償を受けることができます。

30万円以下で購入できる国内外の原付二種スクーターをご紹介します
30万円以下で購入できる国内外の原付二種スクーターをご紹介します

 また、経済性だけでなく利便性も見逃せません。50cc以下の原付一種に必要な二段階右折や30km/規制といった制限もなく、タンデム走行も可能です。高速道路を走ることはできないものの、日常の足として申し分ない性能があり、ランニングコストを最小限に抑えることができます。

 原付二種の相場は、スクーターで25万円から35万円前後がひとつの目安です。ギア付きのモデルとなると40万円を超えるものが主流で、中には50万円近くするモデルもあります。

 ただ、できるだけ初期費用を抑えてバイクを購入するなら、本体価格が安いことに越したことはありません。安く購入することで、浮いたお金をバイクのパーツ代に回したり、少し高いヘルメットやグローブの購入資金にすることもできます。

 では、30万円以下で購入できる原付二種スクーターには、現在どのようなモデルがラインナップされているのでしょうか。

 まずひとつ目の車種は、通勤通学で親しまれてきたアドレスシリーズの新型モデルであるスズキ「アドレス125」で、メーカー希望小売価格(税込)は、27万3900円です。

スズキの原付二種スクーター「アドレス125」
スズキの原付二種スクーター「アドレス125」

 丸みを帯びた親しみやすいスタイルに生まれ変わり、上質な雰囲気も持ち合わせたデザインが特徴。ほぼフラットな広くて長さのあるシートは、ゆったりと座ることができ大型のグラブバーが装備されタンデム時でも安心です。

 また、スマートフォンの充電などに便利なUSBソケットや、暗い夜道を明るく照らすLEDヘッドランプなど、リーズナブルでありながら充実の装備がポイントです。

 ふたつ目の車種は、ヤマハの原付スクーターの代名詞である「ジョグ」の原付二種スクータ「ジョグ125」で、メーカー希望小売価格(税込)は、25万5200円に設定されています。

ヤマハの原付二種スクーター「ジョグ125」
ヤマハの原付二種スクーター「ジョグ125」

 低燃費とスムーズな加速を両立したブルーコアエンジンを搭載し、前後10インチの小径ホイールで街中を軽快かつパワフルに走行することができます。クラス最軽量の95kgの車両重量とシート高735mmで、取り回しのしやすさや足つき性のよさで小柄な女性でも取り扱いしやすいのも魅力です。

 3つ目の車種は、根強い人気を誇るホンダ「ディオ110」で、メーカー希望小売価格(税込)は、25万3000円です。

ホンダの原付二種スクーター「ディオ110」
ホンダの原付二種スクーター「ディオ110」

 96kgの軽量ボディと新設計の「eSP」エンジンを搭載することで、優れた燃費性能と軽快な走りを実現。前後14インチの大径ホイールを採用しているため、荒れた路面でも衝撃を吸収し安定した走行が可能です。

 そして2023年モデルから、通常のモデルよりもさらに安価な「ディオ110・ベーシック」が新たにラインナップされました。こちらはオーソドックスなキーシリンダーを採用したモデルで、メーカー希望小売価格(税込)は21万7800円〜に設定されています。

 また、国内だけでなく海外メーカーにも目を向けると、30万円以下で買える原付二種の選択肢がさらに広がります。

 4つ目の車種は、オートバイ大国である台湾でトップシェアを誇るバイクメーカー、KYMCOのベーシックスクーター「GP125 VCBS」。メーカー希望小売価格(税込)は、22万4950円となっています。

KYMCOのベーシックスクーター「GP125 VCBS」
KYMCOのベーシックスクーター「GP125 VCBS」

 エッジの効いた流れるようなスタイルが特徴で、リアボックスが装着できるウイングタイプのリアキャリアがスタイリッシュで目を引きます。前後10インチホイールを装備し、街中を軽快に走行することが可能です。

 また、メーターは多機能の液晶とアナログ表示のタコメーターを組み合わせたコンピネーションタイプで、時計が装備されているのも嬉しいポイント。そのほか、シート下収納や大型グローブボックス、USBソケット、フロントディスクブレーキなどの充実した装備も魅力といえるでしょう。

 そして5つ目の車種は、台湾のSYM(三陽工業)が製造・販売する原付二種スクーター「オービットスリー125」で、メーカー希望小売価格(税込)は、24万2000円です。

SYMの原付二種スクーター「オービットスリー125」
SYMの原付二種スクーター「オービットスリー125」

 大きめのヘッドライトを搭載し、シャープでインパクトのあるフロントマスクがトレードマークです。座り心地のよいシートに加え、パイプ状のグラブバーが備わっており、タンデム走行時もしっかり体を支えることができます。

 フルフェイスのヘルメットも収納可能な大容量のシート下ラゲッジスペースを完備しているほか、トランクスペース内にはUSBソケットも装備しているので、スマートフォンの充電にも便利です。基本的な性能と装備をしっかり備え、非常にコストパフォーマンスの高い一台といえるでしょう。

※ ※ ※

 原付二種スクーターの低価格モデルは、決してクオリティが低いバイクというわけではありません。むしろトータルバランスに優れた、非常にお買い得なバイクばかりといえます。

 ここで紹介したほかにも、30万円以下の原付二種スクーターはいくつかラインナップされています。価格重視でバイクの購入を検討している人は海外モデルも視野に入れて、自身にあったバイクを探してみると良いかもしれません。