バイクにはさまざまなカスタムがありますが、中でも手軽にできて簡単にバイクの印象を変えることができる「ヘッドライトバイザー」というカスタムが、ひそかな人気を集めています。いったいどのようなカスタムなのでしょうか。
ヘッドライトの上につけるだけ!「ヘッドライトバイザー」の魅力とは
カスタムもバイクの楽しみ方のひとつですが、初心者のうちはカスタム自体、ハードルが高いイメージがあるという人も多いでしょう。
そんな中、手軽にできて簡単にバイクの印象を変えることができる「ヘッドライトバイザー」というカスタムがひそかな人気を集めています。ヘッドライトバイザーは、その名のとおりバイクのヘッドライトに取り付けるパーツで、ひさしや帽子のつばのような形をしているのが特徴。「ピヨピヨバイザー」という愛称でも呼ばれるカスタムです。
主に丸形のヘッドライトが搭載されている50ccのスクーターから、大型バイクまで装着が可能。取り付けが簡単でパーツ自体も1000円程度のものが多いため、初心者でも簡単に愛車をカスタムすることができます。また、素材はステンレス製がほとんどで、メッキと違ってサビにくく耐久性に優れているのも特徴です。
ではバイクにヘッドライトバイザーを取り付けると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
たとえば、道路で必ず目にする信号機にもひさしが取り付けられている場合がありますが、視認性の確保や積雪防止などの役割があります。
しかし、ヘッドライトバイザーの場合は、それらの機能を求めるものではなく、ただ単純にバイクの見た目を変えるためのパーツ。取り付けただけで「見た目が可愛くなる」、「クラシカルな雰囲気になる」、「おしゃれに見える」など、様々な意見があります。
小さなパーツであまり目立たないものですが、取り付けるだけで愛車のフロントフェイスの印象をガラッと変えることができるため、アメリカンバイクやクラシカルな雰囲気のバイクが好きな人に人気があるようです。
取り付けも簡単で、ヘッドライトのリムをプラスドライバーで外し、リムとヘッドライトのすき間にバイザーを差し込むだけ。この際に、あらかじめヘッドライトのカーブに合わせてバイザーを成形しておくのがコツ。バイザーを曲げる際は、強い力を加えると破損の原因になるので注意してください。
「ヘッドライトバイザー」の隠れた魅力とは
ヘッドライトバイザーを取り付けると外観が変わるだけでなく、隠れたメリットも存在します。
たとえば小型バイクの場合、ライダーとヘッドライトの位置が近いので、夜間に走る際にヘルメットシールドにライトの光が映り込むことがあります。
このような場合でもヘッドライトにバイザーがあることで、シールドの映り込みが軽減。また、バイザーの裏側にライトの光が反射するので、とくに路面の手前側が明るくなり、視界が良くなるというメリットもあります。ただ、これらのメリットは、バイクの形やバイザーの大きさなどによって違ってくるので、必ず効果が期待できるものではありません。
ヘッドライトバイザーは、あくまでも見た目を変えるだけのパーツであり、機能面としてはおまけ程度に考えておいたほうがよいでしょう。
また手軽なカスタムとして人気のヘッドライトバイザーですが、心配なのがその危険性について。
小さなパーツではあるものの、バイクのフロント部分に取り付けるため事故を起こした場合、人に大ケガを負わせる可能性が高まります。なお、ヘッドライトバイザー自体には違法性はありません。しかし先端が鋭利に尖っていたり、長いものは車検に通らなかったり、警察官によっては危険と判断されて整備不良や不正改造として扱われる可能性も。
そのため、事故が起きた際の安全性を考えて、ひさしの部分が長いものは避けるようにするほか、先端部分にモールを付けるなどの対策をしたほうが良いでしょう。
また車検の際にバイザーが付いているとハイビームの検査で光軸がズレるおそれがあるので、あらかじめ外しておいたほうが無難です。