女優の三田佳子が7日、自身のブログで5月4日に死去した劇作家の唐十郎さんをしのんだ。命日がアングラ演劇で双璧をなした劇作家の寺山修司と同じだったことから「一報を受け、眠気が一瞬にして覚めました。5月4日というのは同じアングラの旗手でライバルと言われていた、寺山修司さんと同じ日です。偶然とは言い切れない、唐さんのすごみを感じます」とつづった。

 唐さんとの出会いはNHK総合で1974年に放送された単発ドラマの「幻のセールスマン」だったという。唐さんが脚本を手掛けた作品で「セールスマンを渥美清さんが。その恋人やきとり屋のかっちゃんを私が演じ、2人でオートバイに乗って、赤いマフラーをたなびかせたシーンは忘れられません」と振り返った。

 唐さんが恋のキューピッドだったことも明かし、「演出は高橋康夫さん。当時はテレビドラマをかかないといわれていた、唐さんでしたが、高橋さんとの信頼関係により実現したテレビドラマとして話題をよびました。余談ですが、これがきっかけで、高橋と結婚しました」。自身にとっては運命のドラマとなったようだ。

 三田は74年にNHK職員だった高橋さんと結婚した。