TBS系テレビドラマ「3年B組金八先生」やNHK大河ドラマ「徳川家康」などの代表作で知られる脚本家の小山内美江子さんが2日、老衰のため94歳で死去した。長男で俳優の利重剛(61)が自身のウェブサイトで発表。「やりたいことをやり、言いたいことを言い、多くの人々に愛された、幸せな人生だったと思います。生前のご厚情を深く感謝いたします。本当にありがとうございました」と記した。葬儀は、故人の遺志により家族のみで執り行った。

 1930年に横浜市で生まれた小山内さんはシリーズ化された「3年B組金八先生」のほか、NHK大河ドラマ「徳川家康」「翔ぶが如く」、NHK連続テレビ小説「マー姉ちゃん」「本日も晴天なり」などで脚本を手がけた。また、ヨルダン難民支援やカンボジアでの学校建設などさまざまな海外ボランティア活動にも精力的に携わった。

 SNSでは、「金八先生」の出演者から追悼の声があがった。第2シリーズで加藤優役を演じ、昨年7月にも小山内さんとの近影をX(旧ツイッター)にアップしていた俳優の直江喜一(61)は「小山内先生。。。母でもあった先生。。。」と投稿。第7シリーズで小川比呂役を演じた女優の末広ゆい(34)は「私の顔を見て『あなたその髪型の方がいいわよ、顔を覚えられたわ!』と仰って下さったことがとても嬉しかったです。大嫌いな広いおでこを好きになれました」と追悼したまた、。桜中学の英語教師・岩崎恵役だった歌手の児島未散(57)は「台本読合わせの際、鋭い眼差しと凜とされた佇まいに身が引き締まる思いを抱いたこと『貴方らしく生き生きと飾らずに堂々と演じなさいね』と背中をポンと叩き言葉をかけてくださったことは忘れられません」と記した。

 このほか、小山内さんが手がけた作品のファンからは「これからもずっと金八先生シリーズを愛して何度も見続けていきたいと思います」「ホントの意味の校長先生が亡くなった…恩師が亡くなられたような気分です…」「TVの一時代を築いた人物でもあり喪失感は計り知れないな」「ご本人の本名である『笹平』に因んだ名前の宇宙人ササヒラーが地球人を怠け者にしてしまうウイルスをばらまくというシュールなお話だった」「ボランディア活動時代にJHP学校をつくる会でとてもお世話になりました」などの声が上がった。