【今中慎二の目】◇6日 広島0―4中日(マツダ)

 中日が広島に完封勝ちし、今季初めて貯金1とした。本紙評論家の今中慎二さんは今季初勝利を飾った先発・涌井について「立ち上がりこそよくなかったが、丁寧に投げたことが勝利につながった」と話した一方、注目したのはリリーフ陣の起用法。「この戦い方を続ければ連勝できる」と力説した。

 中日はこの日、前日の8回に今季4ホールド目をマークし、7試合中5試合目と登板過多の勝野をベンチ入りメンバーから外した。さらにこの日の試合では4点リードの9回にヤクルトとの開幕カードで2試合連続で失点した松山を起用。3人でピシャリと抑えた。

 今中さんは「勝野をベンチから外したのはいいことだと思う。いたらベンチはどうしても使いたくなる。それと9回に結果を残していなかった松山で乗り切ったのも大きい。4点差というのは微妙な点差。ライデル(マルティネス)でいってもおかしくなかったが、使わなかったことであしたにつながる」と話した。

 中日は先発陣が充実しているが、完投能力があるのは柳や小笠原くらいで、大野や梅津など、故障明けの投手が多い。リリーフ陣の登板過多が心配される中、勝ちパターンとして期待される勝野、清水、斎藤、松山らをうまく使いこなすことが重要。「勝ち続けるには、登板過多のリリーフ投手を思い切って使わないことも大事だし、これから勝ちパターンの投手を増やすのも大事になる。きょうは松山を使ったが、橋本や梅野などの投手も厳しい場面で使うことも必要だと思う」と説明した。