◇8日 「ルーキーシリーズ第7戦」最終日(三重県・津ボート)

 最終日12Rで優勝戦が行われ、インでコンマ08のトップスタートを決めた畑田汰一(25)=埼玉=が逃げ快勝。3カドへ引いた原田才一郎のまくり、佐藤隆太郎の差しを封じて今年初、通算8回目の優勝を決めた。2着に佐藤、3着は原田が入り、3連単〈1〉〈2〉〈3〉は390円と人気決着だった。

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 誰もが認める節イチの出足がバック線で威力を見せた。展示で原田が3カドへ引き場内は沸いたが、その時点で畑田はスタートへの覚悟も決まっていた。「特訓ではしっかり行けていたけど、本番は隣に誰もいなく、その分様子を見た」と苦笑い。だが、ただ一人ゼロ台へ飛び込む快ショットを決め、伸びてきた原田を余裕で受け止めることができた。「イン戦はあまり好きじゃないけど、優勝戦だけは…」と言葉をのみ込んだが、これまで1号艇で迎えた4回の優勝戦はすべて逃げ切っている。緊張感に打ち勝つ強さがあるからこそ、大一番で平然とスリット攻勢を決められる。

 5月30日に開幕する、地元戸田のGⅠ戦へのあっせんが決まっている。「僕の売りはターン。まだまだ整備に関しては…。ターンで勝負したいですね」と楽しみで仕方がない様子。整備力を課題に挙げるものの、今節の18号機は前検時の2連対率が30%を割る低調機。上位級へ対抗するには、かなりシビアな調整が要求されただけにエンジン出しでも成長を感じずにはいられない。「今年V6、そして記念タイトルを」。夢と呼ぶには現実味のある言葉。今年、この男の活躍から目が離せなくなってきた。