将棋の藤井聡太名人(21)=竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖との八冠=に豊島将之九段(33)が挑戦する第82期名人戦7番勝負第1局2日目は11日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で指され、豊島九段が50手目を考慮中に昼食休憩に入った。

 1日目の10日は豊島九段が定跡形ではない力戦に誘導。激しい戦いも予想されたが、いったん両者が腰を落として落ち着いた展開になり、豊島九段の40手目の封じ手から再開された2日目も駒がぶつかることなく10手目で昼食休憩になった。持ち時間9時間のうち、ここまで藤井名人が5時間12分、豊島九段は5時間50分を消費していた。昼食は藤井名人が「天ぷら蕎麦・冷」とアイス椿茶、豊島九段は「うなぎ あいのせ重」を選択した。

 対局は11日夕方ごろ決着の見通し。愛知県瀬戸市出身の藤井名人と同一宮市出身の豊島九段という愛知県対決。タイトル戦では5度目の顔合わせで過去は藤井名人が奪取2度、防御2度を記録している。公式戦の対局成績は藤井名人の22勝11敗。プロ入り当初は藤井名人が6連敗したが、現在は9連勝中。昨期に初奪取した藤井名人が本棋戦を制すれば初防衛、豊島九段が奪取に成功すれば77期以来5期ぶり2期目の名人位となる。