◇12日 パリ五輪2次選考会兼個人総合全日本選手権・第2日(群馬・高崎アリーナ)

 体操のパリ五輪代表2次選考会を兼ねる個人総合の全日本選手権第2日が12日、群馬県の高崎アリーナで行われ、4連覇を狙う橋本大輝(22)=セントラルスポーツ=が88・199点で首位スタートした。愛知県半田市出身の角皆(つのがい)友晴(17)=市船橋高=が85・065で6位に入った。高校生での五輪出場となれば、1988年ソウル五輪の池谷幸雄、西川大輔以来36年ぶりとなる。

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 ずぶとい高校生が五輪切符争いに加わった。角皆は5種目目まで橋本に続く”2位”につけていた。最終種目のつり輪の前には「つり輪で(順位が)落ちるんだろうな〜と思っていました。つり輪は休憩くらいの感じだった(笑)」と6位に順位を下げても意に介さない豪胆さを口にした。

 愛知県半田市出身で5歳頃から体操を始め、高校は強豪校の市立船橋高(千葉)の門をたたいた。昨年の世界ジュニア選手権(トルコ)では平行棒と鉄棒の2種目で優勝、全国高校総体でも個人総合、団体で優勝。急成長して五輪選考会に臨んだ。

 高校の先輩で世界王者の橋本は母校での教育実習中に指導しており、「やっぱり来たか! と思った。何事にも恐れずやる。まっすぐ目標に向かう強さがある」と話した。角皆は決勝で「身近な憧れ」という橋本と同組で演技する。

 高校生での五輪出場となれば1988年のソウル大会に出場した池谷、西川の”清風コンビ”以来となる。角皆は「(池谷さん、西川さんの名前は)知っています。あと3試合あるので五輪の可能性はあると思っている。ダイナミックな演技を出していきたい」と言葉に力を込めた。