オークストライアル(2着まで優先出走権)「第59回フローラS」(G2・21日・東京・芝2000メートル)でクリスマスパレードが無傷の3連勝で初重賞制覇を狙う。登録15頭のうち、2勝以上の実績があるのは3頭のみと、このメンバーなら格上的な存在。樫の晴れ舞台へ意気揚々と向かうためにもしっかり勝って出走権を手にしたい。

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 新馬→水仙賞と芝の2000メートル以上で2戦2勝。テン良し、中良し、しまい良しと三拍子そろった優等生のレース運びで、クリスマスパレードは白星を重ねてきた。

 そんな競馬とは対照的に普段はやんちゃ娘。馬場入り時にはチャカチャカとステップを踏んで気合を表に出し、角馬場の走り始めには尻っぱね。「いつけがをするかと心配になるほどやんちゃ。競馬でしっかり結果を出してくれてる点は頼もしいんですけどね」と加藤士師は苦笑する。

 父は初年度からクラシックで勝ち馬を輩出してきたキタサンブラック、母ミスエリカは中央時代1勝止まりも地方転厩後、中距離戦で活躍。その血統背景を考慮してデビューは芝2000メートル。快勝後、トレーナーの視線の先にはオークスがあった。「新馬後にはオークスを目標に置いた。ここで先につながる結果が出れば」と期待する。

 前走の水仙賞後は短期放牧でリフレッシュ。3月下旬の帰厩から坂路とウッドチップに、プールも活用しながら順調に調整されてきた。1週前の10日には美浦Wでマジックタッチ(4歳1勝クラス)と併せ、5F69秒3。ラスト1Fは軽く追われて11秒6でシャープに伸びた。「状態は良いと思います。少し神経質な面があって馬体重的には大きく変わっていないけど、良い感じで出せそう」と仕上がりに自信を見せる。

 晩春から新緑へと、爽やかな季節に移る時季。府中の杜(もり)で馬名通り、年末の華やかさを思わせる大行進を繰り広げ、樫の舞台を目指す。