名古屋グランパスは15日、ルヴァン杯初戦・大宮戦(17日、NACK)に向けて愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで練習した。長谷川健太監督(58)は、大宮戦ではここまで出番が少ない選手を起用すると明言。新人FW榊原杏太(22)らにチャンスが到来する。

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 今季から大会方式が変更し、一発勝負となったルヴァン杯。しかし、指揮官は総力戦の構えを崩さない。「5月、6月も全員で戦わないと回っていかない。そういう意味では、チャンスが少なかったメンバーにチャンスを与えていきたい」。リーグ戦との相乗効果も狙って、大幅に先発を入れ替える。

 指揮官は「杏太君も使う」と今は倍井の影に隠れるもう1人の大学出身ルーキー・榊原の起用を宣言。同期の倍井に追随し、FW陣の定位置争いに食い込むためにも「ラストチャンスだと思ってやってもらうしかない」と発破をかけた。

 長谷川監督は13日のリーグ磐田戦(ヤマハ)からDFラインも総替えすると明かし、その一角としてDF吉田温紀(20)が先発するとも発言。DF河昌来(ハ・チャンレ)があと警告1回で出場停止になるため「3バックの真ん中を経験させておかないとリーグ戦に支障が出る」と、代役候補に経験を積ませる。また、甲府から加入したもののここまで出場2試合のDF井上詩音(23)も起用する予定だ。

 大宮はJ3で首位を走り、長谷川監督も「J3のメンバーではない。今年から長沢監督が非常にいい形でチームをまとめている」と評する。「(若手には)思い切ってやってもらいたい」。受けて立つ姿勢ではなく、挑戦する心を持った11人を敵地のピッチに立たせる。