WRC 第4戦 クロアチアラリー  DAY1(SS1〜8) 19日

ザグレブ ペン&カメラ=古賀敬介

 ドライバーズ選手権の王座を争う2人が、プライドをかけて戦った。ランク首位を走るヒョンデのティエリー・ヌービルと、6ポイント差で追うトヨタガズーレーシング(TGR)のエルフィン・エバンス。午後から雨に加えて雪も降る荒天の下で、大激戦を繰り広げた。

 ヌービルは競技区間(SS)5までに4ステージを制覇する好スタートを切るも、SS6で石に当たってタイヤがパンク。約10秒を失い、SS2&6を制したエバンスとの差がなくなった。最終的に8ステージを終え、100分の1秒単位でヌービルが上回るも、10分の1秒レベルでは同タイムとなった。

 「パンクは残念。石を避けることができなかった」と悔やんだヌービル。一方のエバンスは「クルマは調子が良く、悪くない走りができた。DAY2は雨が降る可能性が高く、難しい一日になるだろう」と激闘が続くことを覚悟していた。

 2021年の第1回大会を制したTGRのセバスチャン・オジエが6・6秒差の3位。トリッキーな路面を得意としているだけに、チャンピオンを争う2人を一気に出し抜く可能性もある。