将棋の藤井聡太名人(21)=竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖との八冠=に豊島将之九段(33)が挑む第82期名人戦7番勝負第2局は24日午前9時、千葉県成田市の成田山新勝寺で指し継がれ、先手の豊島九段が封じた39手目は素通しだった自陣2筋にふたをする一手だった。

 相掛かりの出だしから両者の飛車がそれぞれの4段目に浮く戦型になった本局。豊島九段が41手目に飛車を左辺に動かすひねり飛車の形に。すると藤井名人は42手目に1時間以上をかけ、この間に午前10時、おやつの時間になった。藤井名人は「やきだんご」を注文。豊島九段は何も頼まなかった。

 両者は過去34局対局し、藤井名人の23勝11敗で、現在は今期名人戦第1局の勝利まで藤井名人が10連勝中。20日の第9期叡王戦第2局で、伊藤匠七段(21)に後手で敗れ、タイトル戦の対局連勝が16で止まった藤井名人。中2日という過密日程でどう立て直して同じ後手の一局に臨むかにも注目が集まる。決着は同日夜の見通し。