◇27日 DeNA1―2巨人(横浜)

 リリーフ投手としてのプライドを見せつけた。巨人は6投手の継投で、DeNAとの1点差ゲームに勝利。前日のDeNA戦で失点した高梨雄平投手(31)と船迫大雅投手(27)もピンチで好投し、きちんと借りを返した。

 2―0で迎えた6回、まずマウンドに上がったのは、前日度会に満塁弾を浴びた高梨。先頭の桑原を四球で出すも「切り替えて丁寧に投げた」と臆さずにストライクゾーンで勝負し、石上を空振り三振、佐野を左飛で2アウト。前日に決勝打を放った牧にはフルカウントからの8球目、渾身(こんしん)のスライダーを内角低めいっぱいに決めて見逃し三振に切った。

 7回にケラーが先頭の宮崎にソロ本塁打を浴び、なおも2死一、三塁のピンチとして、今度は船迫の出番だ。「今日は絶対勝つ」と気負い、「甘く入らないように意識した」という初球のスライダーを外角低めに投じると、手を出した桑原のバットの先に当たり、力のない右飛に打ち取った。

 前日は1点リードの8回に、それまで無失点だったドラフト1位の西舘勇陽投手(22)が打ち込まれ、後を継いだ船迫と高梨も崩れて1イニングで6失点を喫した。試合後、「この世の終わりみたいな顔してた」(高梨)という西舘に、船迫と高梨は「シーズンはこれから。明日から切り替えよう」と伝えた。

 長いシーズン、やられたらやり返せばいい―。修羅場をくぐり抜けてきた先輩2人が、黄金ルーキーに”中継ぎ魂”を背中で示した。