◇米ツアー見聞録

 今季は昨年の最終予選会から出場権を獲得した西郷真央、吉田優利を加え総勢9人の日本選手がフル参戦している米LPGAツアーだが、まもなく「リシャッフル」を迎える。

 リシャッフルとはツアー参戦している選手の出場優先順位見直しのことで、ミズホアメリカズ・オープン(5月16〜19日、ニュージャージー州)終了時に実施。下位の出場資格の選手にとっては、今年の成績で8番目のカテゴリーとなる「今季のポイントランキング80位以内」にジャンプアップするチャンスとなる。

 昨季のポイントランキングで古江彩佳(10位)、畑岡奈紗(12位)、笹生優花(17位)、西村優菜(48位)、勝みなみ(74位)は上位80位の1番目のフルシードを獲得。また、昨年の日米両ツアー共催のTOTOジャパン・クラシックを制して本格参戦の稲見萌寧の出場資格も7番目なので、リシャッフルは影響なし。

 大いに関係するのは予選会突破で14番目のカテゴリーで参戦中の西郷と吉田。さらに昨季はポイントランキング83位とぎりぎりフルシードを逃し、81〜100位という11番目のカテゴリーで戦っている渋野日向子の3人となる。西郷は前週のJMイーグルLA選手権で8位と今季初のトップ10入りを決めて現在ポイントランキング54位。リシャッフルでカテゴリー上昇は確実となった。

 が、吉田はここまで3大会に出場し、予選通過は1試合だけ。現在ランキング156位と低迷している。さらに次戦のコグニザント・ファウンダーズ・カップ(5月9〜12日)は出場できるが、出場人数の少ないミズホアメリカズ・オープンは現在補欠11番目という厳しいポジション。次戦で7位以内ほどに入らないと降格という危機に直面している。

 渋野もランキング132位と低迷するが、もともとのカテゴリーで、少なくとも144人が出場できるフルフィールドの大会には問題なく出場できそうだ。

 背水の陣で臨む吉田だが、たとえ降格してもマンデーや、出場できた試合でポイントを獲得する道はある。昨季、ルーキーだった西村も厳しい状況で連戦を続けた夏の終わりにようやく自分らしいプレーを発見した。吉田にも必ずその時期が来るに違いない。 (全米ゴルフ記者協会会員)(写真はAP)