◇11日 J1リーグ第13節 FC東京3―3柏(味スタ)

 FC東京はMF松木玖生(21)のゴールなどで優位に進めたが、10人で戦った後半に2点差を追いつかれた。

 U―23日本代表から帰ってきた松木が技あり弾を決めた瞬間が、この日の青赤のヤマ場だったのかもしれない。

 2―1で迎えた前半37分だった。左CKからの相手クリアボールがエリア外の中央やや右にこぼれる。そこに待ち構えていたのは背番号7だった。

 「セットプレーで中に入りたかったけど、時崎コーチからあそこにこぼれてくると言われていた」。松木は分析通りの立ち位置で左足を振り抜き、鮮やかにゴール左隅に突き刺した。凱旋(がいせん)試合を自ら祝う一撃。リーグ戦では味スタ初ゴールとなった。

 しかし、その10分後の前半追加タイム2分に退場者を出して数的不利に陥ると、がらりと試合の流れが変わる。

 後半開始早々の1分に1点差に迫られ、同13分には同点に追いつかれてしまう。松木は「少しブロックの位置が個人的には低かったと思う。悔いが残る試合内容でした」と唇をかんだ。

 それでも、チームは粘り強く戦って何とか勝ち点1を拾った。若き主将は中3日で行われる次節の名古屋戦に向け「チームを勝たせることはできなかったので、次は勝利に導くゴールを取りたい」と、頭を切り替えていた。