岐阜県中津川市の恵那漁協では初の試みとしてアユ解禁を1週間後に控えた11日、付知川で「ビギナーズ友釣り体験会」を開いた。募集は10人で当日キャンセルがあり9人が参加した。川の状況も良く、真っ黄色のアユが入れ掛かり。「めっちゃ楽しい!」「ハマりました!」。体験会は大成功だった。 (中日釣ペン・餌取春義)

 アユ釣りの初心者教室というものは、釣れないと楽しさが伝わらない。「だったら、解禁前のサラ場で開催してみましょう」と漁協が立ち上がった。場所は田瀬区民間前周辺。講師は私が率いる「ぎふ友釣り連盟」のメンバーだ。

 体験会は午後0時半から小栗輝久さん(63)、島啓悟さん(51)による「アユの友釣りとは」の座学でスタートした。実釣は午後1〜3時までの2時間。参加者は初挑戦か、少しだけやったことがあるというビギナーの皆さんだ。

 島さんが担当したのは岡崎ヘナタさん(43)。ブラジルから来て日本に在住。友釣りは昨年から少し始めたが、初心者レベルだ。今年から本格的に始めようと、仕掛け作りなども自分で作れるように勉強中。自身のユーチューブチャンネル「アユとヘナちゃん」も立ち上げた。

 仕掛けのセット、オトリの鼻カン通しなどを島さんが丁寧に教える。アユの習性、狙うポイントやオトリ操作などの説明は、さすがプロトーナメンターだ。早々に野アユが掛かると、引き抜きのコツを教えながら玉網キャッチに成功。真っ黄色のアユだった。オトリが替わったら入れ掛かりモードに突入。青空にアユが舞った。

 清水一生さん(47)が手ほどきしたのは糸井川晃さん(68)。瀬の強い所を狙い、これまた16〜18センチが入れ掛かり。水谷由文さん(54)担当の馬上裕也さん(26)も、すでに10匹をクリア。バラシもあって悔しいが、これも勉強の一つだ。

 西部俊希さん(32)は伊神千香子さん(50)を指導した。最初こそ手こずったが、天然に変わると入れ掛かり。群れアユの数がハンパない。引き抜きのイメージトレーニングをしてきたという伊神さん。失敗を繰り返した後に成功して大はしゃぎしていた。

 今回は中スポの太田真人記者もアユ釣りにトライした。講師は桂川晃さん(26)。「楽しいですよ!」と慣れない竿さばきで奮闘していた。川瀬晃良さん(42)は村松剛志さん(39)を担当。「完璧にハマりました。もっと大きいのが釣ってみたい。後半の尺アユにも挑戦してみたい」と笑顔の村松さんだった。

 体験会を終え、釣果は最高が16匹で、何と皆さん2ケタをクリア。解禁前の試みは大成功で、楽しさや魅力を伝えるのに最高の舞台となった。成育も良好で18日の解禁が待ち遠しい。年券1万5000円、日券3500円、女性・身障者年券8000円、日券2000円、高校生以下は無料。(問)恵那漁協=(電)0573(65)5118

 ※Youtube「えとチャン!TV」でも配信予定。