アンソニー・ホプキンス主演映画『ONE LIFE 奇跡が繋いだ 6000 の命』が、6月21日より公開されることが決定した。

 スティーヴン・スピルバーグ監督作『シンドラーのリスト』で描かれたオスカー・シンドラーのように、ナチスの手から669人の子どもたちを救った人物が英国にもいた。彼の名はニコラス・ウィントン。

 本作は、この“イギリス版シンドラー”ニコラス・ウィントンの半生を、『英国王のスピーチ』のプロデューサーが映画化。結果的に6000人の命に繋がった活動と、子どもたちとの50年後の再会を描く。

 1938年、第2次世界大戦直前。ナチスから逃れてきた大勢のユダヤ人難民が、プラハで住居も十分な食料もない悲惨な生活を送っているのを見たニコラス・ウィントンは、子どもたちをイギリスに避難させようと、同志たちと里親探しと資金集めに奔走する。ナチスの侵攻が迫るなか、ニコラスたちは次々と子どもたちを列車に乗せるが、遂に開戦の日を迎えてしまう。

 それから49年。ニコラスは救出できなかった子どもたちのことが忘れられず、自分を責め続けていた。そんな彼に、BBCからテレビ番組『ザッツ・ライフ!』の収録に参加してほしいと連絡が入る。そこでニコラスを待っていたのは、胸を締め付ける再会と、思いもよらない未来だった。

 主人公ニコラスにふんするのは、『羊たちの沈黙』と『ファーザー』でアカデミー賞(R)を受賞した名優アンソニー・ホプキンス。明るくてチャーミングなニコラスが、胸の奥にいまだ多くの子どもたちを救えなかったことへの苦悩を抱え続ける姿を、自身の人生経験と重ねるかのようにリアルに演じている。

 本作にはさらに、当時実際にニコラスに助けられたかつての子どもたちや、その親族が世界中から撮影に参加。このことに、数多のキャリアを誇るホプキンスも「心を大きく揺さぶられた」と打ち明けている。共演は、『ブルックリンの恋人たち』のジョニー・フリン、オスカーノミネート俳優のヘレナ・ボナム=カーター、『ザ・クラウン』シリーズのジョナサン・プライス。

 年始から公開がスタートしたヨーロッパでは、小さい規模での公開ながらも「最高に美しい物語」「ずっと涙が止まらない感動作」「現代を生きる全員が観るべき作品」などの絶賛の口コミが話題を呼び、アンソニー・ホプキンスがアカデミー賞主演男優賞を獲得した『ファーザー』を超える興収をたたき出した。さらに北米でも、超大作の公開がひしめき合う中、好成績を記録。あってはならない戦争が再び始まり、現在も続いているこの時代だからこそ贈る、人間の温かな心と無償の愛が生み出した希望の物語に多くの共感が集まっている。

 なお本作は、3月29日よりムビチケオンラインの販売を開始する。

 映画『ONE LIFE 奇跡が繋いだ 6000 の命』は、6月21日より全国公開。