日本テレビの水卜麻美アナ(37)が6月1日発令の人事で管理職に昇格する。まだ30代の彼女だが、事実上、アナウンスルームのトップ、先輩アナたちをごぼう抜きの大抜擢となる。

 ***

 彼女がこれほどの抜擢をされたのは、人事異動の仕組みが変わったからだと日テレ関係者は言う。

「全社員に配布された資料の冒頭に書かれた『人事異動のねらい』には、従来の管理職に加え専門職にスペシャリスト職が新設されたことが説明されていました。スペシャリスト職というのは、専門性の高いスキルを有し、会社の業績や経営目標の達成に貢献した者と規定され、4段階に分かれます。水卜アナの場合は上から3番目のチーフスペシャリストです。さらに、上位評価者に対して“飛び級”の仕組みを導入したとあります。おかげで彼女は、30代で管理職という異例の出世ができたのです」

 ちなみに、4つに分かれたスペシャリスト職は以下の通りだ。

●チーフエグゼクティブスペシャリスト
●ゼネラルスペシャリスト
●チーフスペシャリスト
●リードスペシャリスト

「トップのチーフエグゼクティブスペシャリストには制作局で『行列のできる相談所』や『有吉反省会』『笑ってはいけないシリーズ』などの総合演出を務める高橋利之氏、ゼネラルスペシャリストには『世界の果てまでイッテQ!』の古立善之氏と『ぐるぐるナインティナイン』の三浦伸介氏が任命されました」

 いずれも日テレの看板バラエティ番組の担当者だ。その下に水卜アナが昇格するチーフスペシャリストが置かれているが、この中に彼女以外のアナウンサーはいないという。

藤井アナならもっと上

「4番目のリードスペシャリストには、この春から『news every.』を担当している森圭介アナ(45)、箱根駅伝などスポーツ中継の平川健太郎アナ(54)と矢島学アナ(52)の3人が任命されました。水卜アナは彼らをも追い抜いて、アナウンス部の部長・部次長らのライン職を除けば最高位に。まさに“飛び級”の見本となったわけです」

 大出世した水卜アナの給料はどれほどになるのだろうか。

「チーフスペシャリストという名誉ある称号に加え管理職ですから、年俸は自由に決められます。もちろん上げたい放題というわけではありませんが、年俸2500万円、ひょっとすると3000万円くらいの可能性もあります」

 今年3月末でフリーに転身した藤井貴彦アナ(52)が残っていたらどうなっただろう。

「水卜アナよりも上のゼネラルスペシャリストかチーフエグゼクティブスペシャリストだったでしょうね」

 ちょっと辞めるのを早まったか?

「そんなことはないでしょう。彼は4月に長年務めた『news every.』から『news zero』のキャスターに移動となりましたが、フリーとなったために出演料が支払われるようになりました。推定1本60万円を週5日ですから、年間1億5000万円になります。水卜アナを3000万円で引き留められるなら安いものです」

 なるほど。

引き留めに成功したけれど

「日テレでは近年、青木源太アナ(40=20年9月末退社)や篠原光アナ(29=23年3月末退社)、上重聡アナ(44=今年3月末退社)と退職者が相次ぎましたが、特にエースの桝太一アナ(42=22年3月末退社)に続き視聴者の支持も絶大だった藤井アナの退社は相当ショックだったようです。そのため新たな人材流出を防ごうと、人事異動の仕組みまで変えて水卜アナの引き留めにかかったのです」

 彼女なら引く手あまただろう。

「もしフリーになったら藤井アナと同程度、いや、他局なら2億円は超えるのではないでしょうか。例えば、藤井アナと同期入社で先にフリーになった羽鳥慎一アナ(53)を起用するテレビ朝日など、あらゆる視聴者層に人気の水卜アナは喉から手が出るほど欲しいでしょう」

 ともあれ、日テレNo.1の水卜アナの引き留めには成功した。

「もっとも、この6月末で尾崎里紗アナ(31)が日テレを去ることとなりました。『バゲット』のMCを務めたりしましたが、結婚して22年に出産し、昨年10月に復職したところでした。地元の九州で子育てをしたいとのことですが、復帰後の仕事量は減っていましたから寂しかったのかもしれません。水卜アナはTBSの安住紳一郎アナ(50)のように局アナを続けることを公言してはいますが、昨年3月に俳優の中村倫也(37)と結婚したばかり。出産して子育てが忙しくなったらどうなるかは分かりませんよ」

デイリー新潮編集部