「阪神3(降雨コールド)0中日」(21日、甲子園球場)

 阪神が降雨コールドで勝利し、今季最多の6連勝で今季初の首位に立った。先発の才木は力強い直球で七回まで許した安打は単発の3安打のみの無失点で2勝目。雨中の快投にデイリースポーツ評論家の狩野恵輔氏は「持ち味の強いストレートが生きた」と絶賛した。

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 断続的に雨が降る悪天候の中で先発・才木がよく粘った。持ち味でもある強いストレートを、しっかりとコントロールできたことが完封勝利につながった。

 試合開始が53分遅れ、いつゲームが終わるか分からない状況ということで序盤から飛ばしたと思う。2回まで5奪三振。そして注目は中日・中田との対戦。四回、内側に入ったストレートを中堅に大きな飛球を打たれた。そして、あえて七回もウイニングショットに直球を選択して右飛。球威のあるボールを外角に投じたことが勝因だ。

 グラウンドがぬかるみ、ゴロ打球がイレギュラーしかねない中で三振を奪える才木の持ち味も生きた試合。その一方、打者走者が走りにくいことも踏まえた内野陣の落ち着いた打球処理も才木に安心感を与えたのではないか。守りも試合にリズムを与えていた。

 首位攻防3連戦となった中日との今カードは青柳、大竹、才木と先発投手に白星がついた。打線もクリーンアップの状態が上向いている。日本一となった隙のない強いタイガースが戻ってきた。