マスターズウイークの初日となる4月8日、全米各地で皆既日食や部分日食が観測され話題になりました。マスターズを開催するジョージア州オーガスタでも部分日食が観測され、多くの人が束の間の天体ショーを楽しみました。
ロゴ入り日食観測用グラスが配られた
マスターズウイークが始まった4月8日(月曜日)、全米で話題となった日食がマスターズの開催されているオーガスタナショナルGCで見られるのではないかと、観戦に来ていたパトロンや関係者は期待をしていた。
皆既日食は太陽と月と地球が一直線にならび、太陽の光が月で遮られる現象。昼間にもかかわらず、太陽の光が届かないので、その期間は夜のように暗くなるという、めったに出会えない天体ショーです。
米国では南部テキサス州から中東部などで皆既日食が見られました。これに伴い、北米の広範囲、中央アメリカなどでは部分日食が見られました。ジョージア州オーガスタはこの部分日食に当たる地域でした。
マスターズでは直接太陽を見たり、カメラを向けないように注意喚起が事前にありました。更にうれしいことに、当日来場したパトロンや関係者に部分日食を積極的に見てもらおうと、マスターズ委員会が観測用の簡易グラスを無料で配ってくれました。
緑色の紙製簡易グラスで、あのオーガスタマークが印刷されています。
事前にオーガスタで部分日食が始まるのが13時50分からで、最大に欠ける(76%)時刻は15時8分、16時23分にこの天体ショーが終わると予報されていました。
76%という最大に欠ける時間には、15時から開始された松山英樹のプレスインタビューが重なったため、残念ながらこの瞬間は見逃してしまいました。ただ、グラスを通して、太陽が三日月のように欠けているのをはっきり見ることができました。
部分日食なので少し暗くなる程度でしたが、太陽の光が陰っている間は少し涼しく感じました。
ウィル・ザラトリスは「一生保管するつもりです。それらはオフィスに永遠に残るコレクションになるでしょう」と、タイミングよくマスターズ期間中に日食が起こったことで手に入った観測用グラスに喜んでいました。
次に米国本土で皆既日食が観測されるのは20年後の2044年8月で、残念ながらマスターズ期間中ではありません。マスターズで日食がみられるのはかなり先になってしまうそうです。
実は、マスターズで日食が観測されたことが過去にもあります。米国のゴルフダイジェストによると、1940年のマスターズ最終日に、90%欠ける部分日食が観測されたそうです。84年前なので、これを考えても今回の部分日食は貴重な体験ということになります。
嶋崎平人