完全リタイアを控えているものの、家に居ると光熱費はどのくらいかかるのか気になっている人も多くいるのではないでしょうか。家に居る時間が長くなると、その分、光熱費がかかりやすくなる点に注意が必要です。   本記事では、65歳以上の無職夫婦と単身世帯、それぞれにかかる光熱費の平均金額を紹介しつつ、おすすめのアンペア数や、光熱費をなるべく安くするコツなどを解説します。

定年後の光熱費の平均金額はいくらか

光熱費がどのくらいかかるのかについては、電気やガスなどの使用状況によっても各世帯で異なるでしょう。そのため、一概にいえませんが、ここでは総務省統計局が公表している「家計調査報告(家計収支編)2022年」を参考に、65歳以上の世帯における光熱・水道代を紹介します。
 
65歳以上の夫婦のみの無職世帯における光熱・水道代の月平均額は2万2611円、65歳以上の単身無職世帯における光熱・水道代の月平均額は1万4704円です。この調査では、光熱費だけでなく、水道代も合算されているため、光熱費のみの具体的な金額は明らかにできませんが、夫婦で生活している世帯は単身世帯の2倍弱程度の金額がかかることが分かります。
 

家に居ると光熱費は高くなりがち

在宅時間が長くなると、エアコンや照明、テレビなどを使う時間や、料理をする時間が多くなり、電気やガスの使用量が増えるため、かかる光熱費は高くなる傾向があります。光熱費を抑えたい場合は、いくつかの工夫が大切です。ここでは、光熱費を抑えるための具体的な方法について紹介します。
 

最適なアンペア数を契約する

契約しているアンペア数が多すぎると、必要以上に高い基本料金を支払う可能性があります。一方、契約するアンペア数が少なすぎる場合は、家電製品を使用中にブレーカーが落ちるなど、快適な生活を送れない恐れもあるため注意が必要です。
 
世帯人数や電化製品の使用頻度などを考慮して、自分の生活に合ったアンペア数を契約しましょう。最適なアンペア数の目安としては、単身世帯や使用する電化製品が少ない場合は20〜30アンペア、2人世の場合は30〜40アンペアが一つの目安といえます。
 

電気をこまめに消す

使っていない部屋の電気を消したり、見ていないテレビの電源を切ったりすることで電気代の節約につながるでしょう。また、照明やテレビは明るさを抑える設定に変えると、電気消費量を抑えられます。
 

ガスコンロを清潔にする

ガスコンロは、ガスの噴出口が詰まると火力が弱まる可能性があり、噴出口が詰まっていない場合と比べると、同じ料理を作る場合でもガスを使う時間が長くなります。ガスを使う時間が長くなると、それに伴ってガス代もかかるので、無駄なガスを消費しないためにも油汚れなどはこまめに掃除し、常に清潔な状態を保つように心掛けましょう。
 

家電を買い替える

古い家電を使っている場合は、最新の家電に買い替えることも節約効果が期待できるでしょう。新しい家電は省エネ効率が上がっているものが多いため、買い替えることでこれまでの家電を使い続けるよりも電気代の節約になる可能性があるのです。
 
一例として、環境省によると、10年前の冷蔵庫を買い替えると消費電力量は約35〜42%削減でき、10年前のエアコンを買い替えると消費電力量は約15%削減できるといわれています。
 

光熱費を抑える工夫をしよう

家に居る時間が長くなると、電気やガスを使う時間が増える傾向があるため、それに伴って光熱費も高くなりがちです。光熱費を安く抑えるためには、最適なアンペア数を契約することに加えて、ガス使用量を意識したり、ガス周りを清潔にしたりするほか、使っていない家電の電源を切ったり、古い家電があれば省エネ機能が備わっている最新の家電に買い替えたりするとよいでしょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告(家計収支編) 2022年(令和4年)家計の概要
環境省 COOL CHOICE 省エネ製品買換ナビゲーション しんきゅうさん
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー