炊いたご飯を食べ切れなかった場合、炊飯器で保温をしておくか、冷凍保存をするかの選択肢があるでしょう。電気代を節約するには、どちらの方法がよいのか気になる方もいるかもしれません。   今回は、ご飯を3日間保温するよりも、冷凍した方が節約になるのではないかと疑問を感じているケースです。   そこで本記事では、ご飯を炊飯器で保温する場合と電子レンジで解凍した場合の電気代を比較したうえで、どちらが安いのかをご紹介します。

炊飯器と電子レンジの電気代の比較

ご飯を炊飯器で保温する場合と、電子レンジで解凍する場合にかかる電気代を比較してみましょう。
 
電気代は「消費電力(キロワット)×使用時間×料金単価(円/キロワットアワー)」で算出ができます。
 

炊飯器で3日保温した場合の電気代

炊飯器でご飯を保温する際の消費電力は、15ワット前後といわれています。
 
料金単価は1キロワットアワーあたり29円とします。
 
上記の数値を計算式に当てはめて、ご飯を炊飯器で3日間保温した場合の電気代を算出してみましょう。
 
0.015キロワット×72時間×29円=31.32円
 
3日保温した場合の電気代は約31円となります。
 

電子レンジで解凍した場合の電気代

150グラムのご飯を電子レンジで加熱する時間は、約1分30秒が目安とされています。
 
一般的に使用されている600ワットの電子レンジの消費電力を1.2キロワット前後とし、電気代を算出してみましょう。
 
1.2キロワット×0.025時間×29円=0.87円
 
150グラムのご飯を1回電子レンジで温める場合、1回あたりの電気代は約0.87円です。
 
今回のケースでは2人分の食事であるため、1食で2回電子レンジを使用する必要があります。
 
したがって1日で6回、3日で18回電子レンジを使用した場合、電気代は以下の通りです。
 
0.87×18回=15.66円
 
双方の電気代を比較した結果、炊飯器で3日間保温する場合は約31円、電子レンジで解凍した場合の電気代は約16円という計算になりました。
 
したがって、ご飯を炊飯器で保温するよりも、冷凍保存をしたうえで電子レンジで解凍した方が電気代の節約につながるでしょう。
 

炊飯器の電気代を節約する4つの方法

3日分のご飯の場合は、電子レンジの方が節約できることが分かりました。しかし、炊飯器でご飯を炊く際にもさまざまな節約のポイントがあるため、工夫してみましょう。
 
ここでは、炊飯器にかかる電気代を節約する方法を4つご紹介します。

●できる限り保温をしない
●まとめて炊いて冷凍保存をする
●エコモードを使用する
●省エネ性能が高い炊飯器を使用する

 

できる限り保温をしない

保温時は常に電力を消費しているため、電子レンジで解凍した場合に比べて電気代が高くなります。
 
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」によると、ご飯を炊飯器で保温する際は4時間までが目安とのことです。そのため可能な限り4時間以上の保温を避けることが、電気代の節約につながるでしょう。
 

まとめて炊いて冷凍保存をする

ご飯をこまめに炊くと、その分の電気代が発生するため、まとめて炊いておけば炊飯器にかかる電気代も節約できるでしょう。食べ切れなかったご飯は冷凍保存をすることで、保温にかかる電気代がおさえられます。
 
ご飯は炊飯器で保温せず、電子レンジで解凍することが、電気代を節約するポイントといえます。
 

エコモードを使用する

炊飯時の消費電力をおさえるエコモードが搭載された炊飯器も、近年では多く販売されています。
 
エコモードで使用すると、通常の炊飯時よりも電気代がおさえられるでしょう。使用している炊飯器に、エコモードが搭載されているか確認してみましょう。
 

省エネ性能が高い炊飯器を使用する

省エネ性能が高い炊飯器に買い替えるだけで、毎月かかる電気代が安くなる可能性があるでしょう。
 
近年販売されている炊飯器は、省エネ性能が高いものも多くあります。そのため古い炊飯器を使用している場合、買い替えを検討してみてもよいかもしれません。
 

ご飯は保温するよりも冷凍保存の方が電気代は安くなる

今回のケースのように、ご飯を炊飯器で3日間保温すると、約31円の電気代がかかります。
 
しかし、冷凍保存されたご飯を電子レンジで解凍する場合にかかる電気代は、1回約0.9円という計算になりました。
 
このことから、ご飯は保温するよりも、冷凍保存をした方が電気代を節約できる可能性が高いでしょう。炊飯器を使用する際も、使い方次第で電気代を節約できます。
 
本記事でご紹介した方法を参考に、電気代を節約しましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネ性能カタログ 2023年版 省エネ家電・機器の上手な使い方・選び方 ジャー炊飯器(153ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー